山梨県立大学 60代教授をパワハラで減給の懲戒処分

山梨県立大学は、60代の教授が傷病休暇中の同僚に業務のメールを送ったことや会議の場での無視などがパワーハラスメントにあたるとして減給の懲戒処分にしました。

減給の懲戒処分を受けたのは山梨県立大学の60代の女性の教授です。

大学によりますと教授は2021年9月までのおよそ3年間に同僚の教員1人に対し、傷病休暇中に業務のメールを送ったほか、会議で無視をしたり出席させなかったりしたということです。

おととし12月に大学のハラスメント相談窓口に情報が寄せられ、弁護士などによる調査委員会が関係者への聞き取りなどを行った結果、教授のパワーハラスメントが認定されたということです。

このため、大学は教授を2月1日付けで減給10分の1、2か月の懲戒処分にしました。

被害を受けた教員はすでに退職していて、処分を受けた教授は「意図して行ったわけではないが相手がそう受け止めたならば対応のしかたを考えるべきだった」と述べて反省しているということです。

県立大学は「ハラスメント対策を講じてきた中で誠に遺憾で、信頼を損なう結果となり深くお詫び申し上げます。真摯(しんし)に受け止めて再発防止に向け、いっそうの取り組み強化に努めます」とコメントしています。

被害受けた元教員「謝罪は一切なく大変憤っている」

パワーハラスメントの被害を受けた大学の元教員は、NHKの取材に対して「これまでに大学や教授本人からの謝罪は一切なく大変憤っています。この処分をもってすべて終わりにされるのではないかと懸念しています。私は被害のあと退職に追い込まれたのに、聞き取りも一度きりで十分な調査は行われておらず、到底納得できません」と話しています。