石川 地盤変動で測量基準点にずれも新データ公開で測量可能に

能登半島地震による地盤変動で、測量に使う基準点の多くがずれましたが、7日までに新たな「電子基準点」を決める作業が終わり、被災地の復旧工事でも正確な測量ができるようになりました。

国土地理院によりますと、能登半島地震では地盤が、
▽石川県の輪島市西部で、最大およそ4メートル隆起し、
▽珠洲市北部では、最大およそ3メートル西側にずれ、
広い範囲で影響が出ました。

このため、正確な測量に必要な「電子基準点」と呼ばれる地点もずれ、道路や港湾などの復旧工事への影響が懸念されていました。

このため国土地理院は、ずれた基準点の調査を進めていて、7日は珠洲市の野々江総合公園に設置された基準点を職員が訪れ、土台に傾きや異常がないか調べていました。

国土地理院によりますと、電子基準点の調査は7日までに終了し、新たなデータを公開したということで、被災地の復旧工事でも正確な測量ができるようになりました。

国土地理院測地基準課の植田勲課長補佐は「データの公開は、復旧工事の足がかりとなるもので、復旧・復興への第一歩だと思っている。今後、より復興が進むことを願っている」と話していました。