復興への思い込め 輪島伝統「御陣乗太鼓」 ことし初練習

石川県輪島市に古くから伝わる伝統芸能「御陣乗太鼓(ごじんじょ・だいこ)」のことし初めての練習が白山市で行われ、復興への思いを込めて、勇壮な音を響かせました。

400年以上前から輪島市名舟町に伝わる「御陣乗太鼓」は、石川県の無形民俗文化財に指定されています。

地震で、太鼓が保管されていた集会所は被害を受けましたが、白山市の太鼓店が太鼓を運び出してくれたということです。

7日は、避難所に身を寄せている保存会のメンバー5人が、太鼓が保管されている白山市の太鼓店のスタジオに集まり、ことし初めての練習を行いました。

毎年1月2日に地元の神社で披露してきた打ち初め式はことしは中止となったため、メンバーたちはおよそ1か月ぶりにバチを手にし、復興への思いを込めて、勇壮な音を響かせていました。

メンバーの1人は「久しぶりに演奏ができてうれしかった。輪島の誇りなのでこれからも続けていきたい」と話していました。

「御陣乗太鼓保存会」の槌谷博之代表は「被災者に勇気と元気を与えられるような演奏をして全国にも発信していきたい」と話していました。

保存会は、来月16日に金沢駅で開かれる北陸新幹線の敦賀延伸のイベントで演奏を披露するということです。