避難所での集団感染防止を 医師ら環境改善へ視察 能登半島地震

能登半島地震の被災地では避難生活が長期化し、感染症対策が課題となっています。こうした中、医師や公衆衛生の専門家たちが避難所での集団感染を防ごうと、石川県志賀町の避難所を訪れ、環境改善に向けた取り組みを行いました。

7日に視察を行ったのは「日本予防医学会」のメンバーの医師や公衆衛生の専門家など5人です。

「志賀町文化ホール」では、今もおよそ50人が避難生活を余儀なくされていて、医師は、町の保健師に避難所の衛生環境について聞き取ったあと、機械で空気中の二酸化炭素の濃度を測ったり、においの測定をしたりしていました。

また、換気扇がある部屋では、できるだけ常時作動させるようアドバイスし、空気清浄機を避難所の生活スペースに設置していました。

避難所を訪れた日本予防医学会の武藤剛理事は「もともと住むことを想定していない空間で数十人が集団生活をすると、においや感染症など、さまざまな問題が出てくるので、長いスパンで避難している人の健康支援をしていく必要がある」と話していました。