フランス料理フルコースをドローンで 北海道有珠山で実証実験

新たな観光コンテンツを作り出そうと、ドローンを使ってフランス料理のフルコースを北海道の有珠山の展望台まで運ぶ実証実験が行われました。

この実証実験は、ドローンの幅広い利用を促進し、新たな観光コンテンツを作り出そうと北海道が企画しました。

使われたのは、冬場はあまり利用されることのない苗木を運搬するためのドローンです。

はじめに、有珠山のロープウエーの「山頂駅」でワインやあらかじめ用意された料理を配送用の箱に入れたあと、ロープでドローンに固定します。

続いてドローンを飛ばして、およそ250メートル先の展望台まで5分ほどかけて運びました。

ドローンは、前菜のサラダや、かも肉を使ったメインデッシュ、それにデザートなどを5往復して順に運びます。

スタッフはテーブルに並べられた料理を味わいながら、料理が飛行中に崩れていないことや、温かいまま食べられることなどを確認していました。

北海道デジタルトランスフォーメーション推進課の黒澤厚主査は「今回の実験は、非日常の体験としてとても可能性がある。北海道は広いが、人はそこまで多くなくドローンを飛ばしやすいので、用途はどんどん広がっていくと感じている」と話していました。

北海道は今後、農業用のドローンで融雪剤をまく実験も行い、ドローンの活用方法をさらに模索していくことにしています。