東日本大震災13年 避難指示出された地域の現状伝えるパネル展

東日本大震災から3月で13年となるのを前に、原発事故で避難指示が出された福島県内の地域で今、暮らしている12人を紹介するパネル展が都内で開かれています。

パネル展は南相馬市や飯舘村など、福島県内で避難指示が出された地域の現状を知ってもらおうと、福島大学で復興支援に取り組むチームが企画しました。

会場では避難指示解除後にふるさとに戻ってきたり、移住してきたりした12人の歩みや思いを紹介するパネル36点が展示されています。

このうち、飯舘村にある綿津見神社の前の宮司だった多田宏さんは「避難区域となり誰もいなくなったあとも、戻ってくる氏子のために動かず神社を守り続け、原発事故もコロナも乗り越えてやってきた」とこの間の思いを明かしています。

また、田村市に東京から移住した河本凪紗さんは「原発事故から立ち直ろうとする福島には、新旧住民を問わずさまざまな才能が集い、多くの人を呼び寄せる底力があると感じる」と、魅力をつづっています。

主催する福島大学の佐藤孝雄さんは「東日本大震災から3月で13年となるのを前として語られがちな福島で、特別ではなく普通の暮らしている日常を知ってもらい、福島に思いを紡ぐきっかけにしてもらいたいです」と話していました。

パネル展は2月9日まで東京 台東区のリバーサイドギャラリーで開かれています。