イスラエルとハマス戦闘4か月 休止への交渉の進展見られず

イスラエルと、イスラム組織ハマスとの戦闘が始まってから7日で4か月を迎え、ガザ地区での死者はこれまでに2万7500人を超えています。
イスラエル軍は多くの住民が避難するガザ地区南部ラファでも軍事作戦を続ける構えで、戦闘休止に向けた交渉の進展が見られない中、さらなる住民の犠牲が懸念されます。

去年10月7日にガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスがイスラエルに対して大規模な越境攻撃を行い、イスラエルが軍事作戦を開始してから、7日で4か月となります。

イスラエル軍は当初、住民に対しガザ地区南部への退避を通告したうえで、ハマスの重要な拠点があると主張していたガザ市を中心に北部を攻撃しました。

UNRWA=国連パレスチナ難民救済事業機関は5日、ガザ地区北部にある保健施設やその一帯が激しく破壊された映像を公開し「私たちの目の前で前例のないレベルの破壊と強制移住が起きている」と被害の大きさを訴えています。

イスラエル軍はその後、南部へと攻撃の中心を移し、6日、南部ハンユニスでの戦闘で数十人の戦闘員を殺害したなどと発表しています。

ガザ地区の保健当局は6日、過去24時間に107人が死亡し、この4か月間の死者は2万7585人にのぼったと発表しています。

イスラエル側は今後、ガザ地区の最も南にあり、すでに100万人以上の住民が避難しているラファにも「最後に残ったハマスの重要拠点がある」と主張して地上作戦を続ける姿勢を示していて、戦闘がラファでも拡大すればさらなる住民の犠牲が懸念されます。

一方、ガザ地区ではイスラエル人など136人がいまだにハマス側に人質にとられています。

戦闘の休止と人質の解放に向けた交渉が、カタールやエジプトを仲介役として進められていますが、完全な停戦を求めるハマス側とそれを認めない姿勢のイスラエル側との間には依然隔たりがあるとみられ、交渉がまとまるかは不透明です。