【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(2月7日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる7日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナとは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

キーウなどでロシア軍のミサイル攻撃が相次ぐ

ロシアによるウクライナ侵攻は7日、首都キーウでもミサイルなどによる攻撃が相次ぎました。

一方、ウクライナ軍によるロシアの石油関連施設への集中的な攻撃によってロシアの先月の石油精製量が4%減少したと現地のメディアが伝えました。

ウクライナでは7日、首都キーウや南部のミコライウ州などでロシア軍によるミサイルや無人機による攻撃が相次ぎました。

キーウにある集合住宅も壁面が黒く焼けて、大きな被害を受けました。

クリメンコ内相によりますと、これまでにキーウで4人が死亡したとしています。

また、キーウのクリチコ市長はSNSで、市内の複数の電力インフラが損傷し、一部で停電も発生しているとしています。

ウクライナでは現地時間の7日午前6時ごろから全土で防空警報が出され、NHKの取材班が滞在しているキーウ中心部のホテルの地下2階にあるシェルターでも爆発音のようなものが少なくとも3回聞こえました。

近くに住む男性「私たちにとってはこれが当たり前のこと」

首都キーウで被害があった集合住宅は市中心部から車でおよそ30分の場所にあります。

近くには同じような集合住宅やショッピングセンターが建ち並んでいます。

集合住宅のすぐそばには公園や学校もあり、消火活動が続けられる様子を幼い子どもを連れた母親などが見守っていました。

建物の12階に家族で住んでいる女性は「寝ていたら、10回ほどミサイルの音が聞こえました。私たちの部屋は窓ガラスが割れただけですみましたが、子どもはとても怖がっていました」と話していました。

また、近くに住む男性は「ミサイルの音がしたあと、衝撃があり、爆発音が聞こえました。私たちにとってはこれが当たり前のことになってしまっています」と話していました。

ロシアの石油関連施設に集中的な攻撃 石油精製量4%減少か

一方、ウクライナ軍は先月、無人機によってロシアの石油関連施設を集中的に攻撃しています。

西部ブリャンスク州や第2の都市サンクトペテルブルクの港の石油関連施設などに対して攻撃が行われ、大規模な火災が発生しました。

ロシアの有力紙「コメルサント」は6日、ロシアの先月の石油精製量が、前の年の同じ時期と比べて4%減少したと伝えました。

攻撃を受けた施設の中には一時生産が停止し、精製量が30%減少したところもあったということです。

ウクライナ 軍に無人機特化部門を創設へ

ウクライナでは6日、東部ハルキウ州のホテルが、ロシアからのミサイル攻撃を受け、生後2か月の赤ちゃんが死亡し、母親など女性3人がけがをしたと地元の知事がSNSに投稿しました。

またウクライナ軍参謀本部は、ロシアが攻撃を強めている東部ドネツク州のウクライナ側の拠点、アウディーイウカ方面で20回以上の攻撃を撃退したと発表し、激しい戦闘が続いているとみられます。

ゼレンスキー大統領は6日、ウクライナ軍の中に無人機や無人艇に特化した部門を新たに創設する大統領令に署名したと明らかにしました。

ゼレンスキー大統領は「ドローンなど無人システムは、陸や空、海での戦闘で有効性を証明した」と述べ、特化した部門の創設で、ロシアとの戦闘への活用のほか、訓練の効率化や生産拡大などに取り組むことができるとしています。