シャープ 今年度の最終損益見通し 100億円の赤字に下方修正

「シャープ」は、今年度1年間の最終的な損益の見通しについて、これまでの100億円の黒字から100億円の赤字に下方修正しました。液晶パネルの需要の回復が想定より遅れていることが主な要因で、2年連続で最終赤字となる見込みとなっています。

シャープが6日発表した去年4月から12月までの9か月間の決算では、売り上げが前の年の同じ時期から10.3%減って1兆7647億円、最終的な損益は20億円の黒字となりました。

その上で、会社は今年度1年間の業績予想を下方修正し、最終的な損益がこれまでの100億円の黒字から一転して100億円の赤字になる見通しを示しました。

シャープは昨年度の決算で2608億円の最終赤字となっていて、2年連続で赤字となる見込みです。

これについて、会社では、スマートフォンやタブレット向けの中小型の液晶パネルの需要の回復が想定よりも遅れていることなどを挙げています。

呉柏勲CEOは今年度、黒字化を必ず達成するとしていましたが、事業の立て直しに時間がかかっている形です。

陳信旭CFOはオンラインで開いた決算会見で「黒字化に向けて改革を進めてきたが、液晶パネルの需要の低迷を相殺するには至っていない。新たな需要の開拓などに取り組んで改善に努めたい」と述べました。