ウクライナ退役軍人相 事実上更迭か 高官刷新で戦況改善ねらい

ウクライナで退役軍人の待遇などを管轄する閣僚が辞表を提出しました。ゼレンスキー大統領が軍の総司令官を含む複数の高官を交代させる可能性に言及する中で事実上の更迭と見られ、高官の刷新でこう着する戦況を改善したいねらいがあるとの見方も出ています。

ウクライナで退役軍人の待遇などを管轄するラプチナ退役軍人相は5日、議会にあたる最高会議に辞表を提出しました。

理由は明らかになっていませんが、ゼレンスキー大統領は5日、「これは組織運営の問題だ。ウクライナにはあらゆる分野で強さ、新鮮なエネルギー、そして十分なリーダーシップが必要だ」と述べていて、事実上の更迭だと見られています。

これに先立ってゼレンスキー大統領は、4日に公開されたイタリアの公共放送「RAI」とのインタビューで「リセットと、新たな出発が必要だ」などと述べ、軍のザルジニー総司令官を含む複数の政府高官を交代させる可能性に言及しています。

また、ウクライナの地元メディアは、大統領がシャプタラ参謀総長の交代も検討していると伝えています。

ゼレンスキー大統領はRAIとのインタビューで、地上での戦闘について「こう着している」と認めたうえで領土の26%がロシアの支配下に置かれていると明らかにしていて、高官の刷新でこう着する戦況を改善したいねらいがあるとの見方も出ています。