GDP 去年10月~12月 “力強さに欠けた” 民間予測

去年10月から12月までのGDP=国内総生産が、2月15日に発表されます。民間の予測では、輸出の伸びがけん引し、全体としては2期ぶりのプラス成長になるものの、GDPの半分以上を占める個人消費は、物価高の影響で力強さに欠けたという見方が大勢を占めています。

去年10月から12月までのGDPについて、民間のシンクタンクなど12社は、物価の変動を除いた実質の伸び率が、そろって2期ぶりのプラスになると予測しています。

年率換算では、プラス0.4%から2.5%と見込んでいます。

各社とも「輸出」が成長率を押し上げたと見ていて、
▽部品不足の緩和で自動車の輸出が伸びたほか
▽統計上「輸出」に分類される外国人旅行者の消費が堅調だった
などとしています。

一方、GDPの半分以上を占める「個人消費」は、3か月前と比べた伸び率が、マイナス0.3%からプラス0.2%と、いずれも力強さに欠けたという見方をしています。

物価高で家計が圧迫され、食料品のほか、旅行などのサービスの消費も振るわなかったとみられています。

また、企業の「設備投資」も、資材価格の上昇や人手不足などを背景に、伸びは小幅にとどまるという見方が多くなっています。

政府は、高い賃上げや積極的な投資を通じた経済成長の実現を目指しているだけに、今回のGDPでは、けん引役を期待される個人消費や設備投資の動向が注目されます。