大手金融グループ3社 最終利益が過去最高に 去年4月~12月決算

大手金融グループ3社の去年4月から12月までの決算は、国内の設備投資などの資金需要が高まっていることや、海外の貸出金の利ざやが改善していることを背景に、いずれも最終利益が過去最高となりました。

大手金融グループ3社が5日までに発表した去年4月から12月までの決算は、
▽三菱UFJフィナンシャル・グループの最終利益が、前の年の同じ時期のおよそ3.7倍の1兆2979億円と、大幅に増加し、この時期としては過去最高となりました。

また、
▽三井住友フィナンシャルグループの最終利益は、3.5%増えて7928億円
▽みずほフィナンシャルグループの最終利益は、18.2%増えて6423億円
と、いずれも、この時期としては過去最高となりました。

これは、
▽国内の企業によるデジタル化や脱炭素に向けた設備投資や、買収などの資金需要が高まったことや、
▽金利が上昇したアメリカなどの海外で貸出金の利ざやが改善し、円安を背景に、日本円に換算した収益が膨らんだことが主な要因です。

金融市場では、日銀が利上げに踏み切る時期が近づいているとの見方が強まる一方、アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会は、利下げを行うという観測があり、日米の金融政策の行方が、好調な金融グループの経営にどのような影響を与えるかが今後の焦点になります。