囲碁 仲邑菫女流棋聖 韓国移籍前最後のタイトル戦初防衛ならず

囲碁の仲邑菫女流棋聖(14)が、韓国棋院へ移籍する前の最後のタイトル戦に臨みましたが1勝2敗で敗れ、自身初となる防衛はなりませんでした。

仲邑女流棋聖は、来月からより高いレベルを目指して韓国棋院に「客員棋士」として移籍する予定です。

これを前に、みずからがタイトルを持つ「女流棋聖戦」三番勝負の第3局が東京の日本棋院で行われ、上野梨紗二段(17)の挑戦を受けました。

午後1時に対局開始が告げられ、黒番の上野二段が碁石を打って始まりました。

タイトル戦としては史上初の10代どうしの対戦で、序盤から手堅く攻める上野二段に対し、仲邑女流棋聖も食い下がります。

上野二段は最後まで隙を見せず、午後3時5分、233手までで仲邑女流棋聖が投了し、自身初のタイトル防衛はなりませんでした。

終局後の会見では、「自分の実力が足りなかった。今回の負けを生かして韓国ではもっと努力して強くなって、応援してくださる方々に、恩返しできるよう頑張ります」と語りました。

仲邑さんは5年前、当時、史上最年少となる10歳0か月でプロ棋士となり、去年、13歳11か月で「女流棋聖」を獲得。

女流タイトル獲得の最年少記録を更新しました。

仲邑さんは、今月まで日本棋院で出場資格のある公式戦に出場する予定です。

一方、上野二段は初のタイトル獲得。

女流名人と女流立葵杯を持つ姉の愛咲美女流二冠とともに、タイトルホルダーとなりました。

姉妹そろってのタイトル保持はおよそ37年2か月ぶりで、「姉妹でのタイトルは全く意識していなかったが、すごいことだと思い、うれしい。タイトルホルダーとして自分らしい囲碁が打てるよう頑張りたい」と話していました。