衆院予算委 1時間遅れで開始 政治資金問題で与野党の協議続き

国会は5日午前9時から衆議院予算委員会で岸田総理大臣とすべての閣僚が出席して新年度予算案の実質的な審議を始める予定でしたが、自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題を受けた与野党の協議などが続いたため、委員会はおよそ1時間遅れて始まりました。

派閥の政治資金パーティーをめぐる問題を受けて、先週、自民党が野党側に、安倍派と二階派が訂正した収支報告書をもとに、キックバックを受けた政治団体や金額などを整理した資料を示したのに対し、野党側は各政治団体がどの議員のものなのか明確にするよう求めていました。

このため自民党は5日の朝、各政治団体の代表者を務める議員を明記した資料を立憲民主党に提出しました。

これを受けて、自民党の浜田国会対策委員長と立憲民主党の安住国会対策委員長が会談し、午前9時から岸田総理大臣とすべての閣僚が出席して始めることが予定されていた新年度予算案の実質的な審議の扱いを協議しました。

この中で安住氏は、自民党にはおととしまでの5年分の資料を求めたにもかかわらず、示された資料は3年分にとどまり、不十分だなどと指摘しました。

続いて、立憲民主党、日本維新の会、共産党、国民民主党の野党4党の国会対策委員長らが会談するなど、与野党や野党間の協議が続きました。

その結果、委員会の質疑の中で岸田総理大臣に、自民党が行っている関係議員への聴き取りや今週行う、すべての議員を対象にしたアンケートについて説明を求めることで与野党が折り合い、およそ1時間遅れて委員会が始まりました。

自民 御法川国対委員長代理「政治とカネの問題は大きな焦点」

自民党の御法川国会対策委員長代理は記者団に対し「政治とカネの問題は、間違いなく今の国会の審議の大きな焦点の一つなので、自民党としてもしっかりと取り組んでいかなければならない」と述べました。

また、立憲民主党から衆議院予算委員会で集中審議を行うよう求められたとしたうえで「具体的な日程について確たる話はしていないが、どういう形ではめ込んでいくか、資料の提出状況などを見ながら決めていくことになる」と述べました。