カーリング日本選手権 男子 コンサドーレが優勝 3年ぶり4回目

カーリングの日本選手権は4日決勝が行われ、男子はコンサドーレが3連覇をねらったSC軽井沢クラブに8対3で勝って、3年ぶり4回目の優勝を果たしました。

札幌市で開催されたカーリングの日本選手権は大会最終日の4日、決勝が行われ、男子は予選リーグを全勝の1位で勝ち上がったコンサドーレと大会2連覇中で、予選リーグ3位のSC軽井沢クラブが対戦しました。

この大会で優勝したチームはことし3月から4月にかけてスイスで行われる世界選手権の出場権を獲得でき、2年後に迫ったミラノ・コルティナダンペッツオオリンピックの代表選考にもつながります。

コンサドーレは2対1とリードの第4エンド、最後の4人目に投げるフォースの清水徹郎選手の1投目で、自分たちのストーンを飛ばしてハウスの中心にある相手のナンバーワンストーンを押し下げる難しいショットを決めると、ラストも力強いスイープでドローショットを成功させ、相手にプレッシャーをかけました。

これに対し、後攻の相手のラストショットがミスとなり、3点をスチールしました。

続く第5エンドもコンサドーレが1点をスチールし、6対1と大きくリードして前半を終えました。

3連覇をねらうSC軽井沢クラブは後半、複数得点やスチールをねらったものの、ドローショットの精度を欠くなどして差を詰められませんでした。

互いに2点ずつ加えて迎えた最終第10エンドの途中でSC軽井沢クラブが負けを認め、コンサドーレが8対3で勝って3年ぶり4回目の優勝を果たしました。

清水徹郎“メンバー替わり実質的に初優勝 うれしい”

優勝したコンサドーレのフォースの清水徹郎選手は「コンサドーレとしては3年ぶりの優勝だが、メンバーが替わって実質的に初優勝なのでとてもうれしい」と喜びを語りました。

4日の決勝については「難しい試合にはなると思っていたが、先に点を取ることができて落ち着いてできてよかった」と振り返りました。

そして、出場権を獲得した世界選手権に向けて、「自分にとっても久しぶりの出場になるし、今回はオリンピックにもつながるので、日本代表として懸命に戦いたい」と意気込みを示しました。

ベテランと若手が融合

予選リーグから全勝で3年ぶりに日本一を奪還した男子のコンサドーレ。

優勝の要因としてメンバーがそろって口にしたのはベテランと若手が融合したチーム力の向上でした。

コンサドーレはスキップの44歳、阿部晋也選手とフォースの35歳、清水徹郎選手のベテラン組に、いずれも21歳と年齢が離れた大内遥斗選手と、敦賀爽太選手がおととしから加わり新たなチームづくりを進めてきました。

敦賀選手は「若手2人でのコミュニケーションはとれていたが、先輩たちとはあまり取れていなかった」と話し、当初は年齢差による距離感を感じていたといいます。

ベテラン組の阿部選手も「本当にコミュニケーションを取れているか不安だったし、若手2人がお客さんのような感じだった」と振り返ります。

それでも、海外遠征や大会などを通して少しずつ距離が近づき、若手の大内選手は「遠慮しないで意見を言うことが大事だとわかったし、言えるようになったのが大きいし、チーム力を感じられるようになった」と話しました。

このメンバーで臨んだ2回目の日本選手権について、阿部選手は「若手と同じ目線で話せるようになり、試合でも何回も呼吸があっているタイミングがあった」と話し、これまでにないチーム力が発揮できたといいます。

2年後に迫ったミラノ・コルティナダンペッツオオリンピックの代表選考につながる世界選手権の出場権を獲得したコンサドーレ。

ベテランと若手が心を1つに、世界の舞台に臨みます。