石川 能登町 「あばれ祭」の灯籠“キリコ”を守れ

石川県能登町では伝統の「あばれ祭」で使われる「キリコ」と呼ばれる灯籠を守ろうと、地震の被害を受けた倉庫から別の安全な場所に移す作業が行われました。

能登町の宇出津地区で毎年7月に行われる「あばれ祭」は江戸時代に始まったとされ、威勢のよい掛け声をあげながら、高さ6メートルを超える「キリコ」と呼ばれる灯籠を担いで、たいまつの周りを練り歩きます。

今回の地震では「キリコ」2基を保管していた倉庫が傾く被害を受けましたが、「キリコ」は分解した状態で保管されていて、柱などそれぞれの部材に被害はありませんでした。

4日は地元の住民らおよそ30人が、被害を免れた「キリコ」の部材を1.5キロほど離れた鉄骨造りの別の倉庫に移す作業を行いました。

ことしの「あばれ祭」を開催するかどうかは現時点では決まっておらず、今後、地元の人たちが被災の状況などを踏まえて協議するということです。

作業を行った1人の時長銀次郎さん(39)は「キリコに被害がなく安心した。生まれたときからある祭りなので、開催できるのであれば、復興のきっかけになるような祭りになってほしい」と話していました。