石川 馳知事 被災の総合病院を視察 “復旧に全力” 珠洲 七尾

石川県の馳知事は能登半島地震で大きな被害を受けた珠洲市と七尾市の病院を視察し、復旧に全力を挙げる考えを示しました。

珠洲市内唯一の公立病院「珠洲市総合病院」は被災後、入院患者に転院してもらうなどして医療スタッフの人数を確保し、1日から一般外来の診察を再開しました。

馳知事は3日午前、病院を訪れ、担当者から断水の影響で衛生環境が依然整わないことから、透析などの治療に支障が出ているほか、医療スタッフが不足し、入院患者の生活環境も十分ではない状況について説明を受けました。

その後、馳知事は能登地方で唯一、救急救命センターがある七尾市の公立能登総合病院を訪れました。

七尾市は2日の時点で、県内で最も多いおよそ1万4100戸が断水していて、病院では壊れた貯水槽を応急的に修理し、1日当たり最大で80トンの給水を受けています。

担当者はこうした対応により、治療に必要な水を確保したうえで、現在は24時間体制で救急患者を受け入れていることや、今月7日から透析治療を再開することなどを知事に説明していました。

視察後、馳知事は記者団に対し、病院の復旧に全力を挙げる考えを示したうえで、「水の問題があった病院には今後の機能強化に向けて中期計画を作ってもらいたい。県としても政府と情報共有して財政的な問題などに対応したい」と述べました。