【詳細】ハマス最高幹部「戦闘の完全な終結を」(2月3日)

イスラエルとイスラム組織ハマスの間の戦闘休止と人質解放をめぐる交渉について、ハマス側は引き続き対応を検討していて、双方が合意に至るかどうか、予断を許さない状況です。

※イスラエルやパレスチナに関する日本時間2月3日の動きを、随時更新してお伝えします。

ハマス最高幹部「戦闘の完全な終結を」

イスラエルとイスラム組織ハマスの間の戦闘休止と人質解放をめぐる交渉が続く中、ハマスのハニーヤ最高幹部は、2日に声明を出しました。

声明では、ハマスと連帯関係にあるパレスチナの武装組織「イスラム聖戦」と協議を行ったとしたうえで「新たな停戦案の検討では、いかなる交渉も戦闘の完全な終結やイスラエル軍のガザ地区からの撤退、それに包囲の解除などにつながるべきだということが確認された」として、改めて恒久的な停戦を求めていく考えを強調しました。

米国務長官が中東訪問へ 4日から

アメリカ国務省は2日、ブリンケン国務長官が今月4日から8日まで、中東を訪れることを発表しました。

ブリンケン長官は、期間中、イスラエルとパレスチナのヨルダン川西岸、それにガザ地区の戦闘休止や人質解放の交渉で仲介役を務めるカタールやエジプトなどを訪れることにしています。

ミラー報道官は、声明の中で「ブリンケン長官はすべての人質の解放とガザ地区への人道支援を拡大させるための戦闘の休止が合意に至るよう引き続き、外交努力を続ける」としています。

ハマス 停戦交渉検討継続も イスラエル高官「合意は不透明」

イスラエルとハマスの間でカタールなどを仲介役として行われている交渉では、戦闘休止に伴う段階的な人質の解放をハマスに提案しているとみられます。

これについて中東の衛星テレビ局アルジャジーラなどは2日、ハマスの幹部がレバノンのメディアに対して「恒久的な停戦を求める当初の要求を維持している」と話したと伝えていて、ハマス側は引き続き対応を検討しているとみられます。

イスラエル側としては完全な停戦は認めない方針で、アメリカのNBCニュースも2日、イスラエル政府高官の話として「合意が実現するかは不透明だ」と報じるなど、合意に至るかどうか、予断を許さない状況です。

イスラエル軍は2日も南部ハンユニスなどで作戦を続けていて、ガザ地区の保健当局は2日、イスラエル軍の攻撃で過去24時間に112人が死亡し、これまでの死者は2万7131人にのぼったとしています。

ユニセフ=国連児童基金は2日、推定で少なくとも1万7000人の子どもが戦闘によって両親を失うなど、身寄りのない状態にあるとする声明を出しました。

そのうえでガザ地区にいるほぼすべての子どもが精神的なケアを必要としていて、支援を行うためには、停戦が必要だと訴えました。