【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(2月3日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる3日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナとは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

プーチン大統領「兵器 何倍も増産」侵攻継続の姿勢改めて示す

ロシアのプーチン大統領は2日、首都モスクワの南にある軍需産業が集まる都市トゥーラで演説し「ロシアの軍需産業の仕事は現在3交代制で休みのない、膨大なものとなっている。年間でみると何倍も増産している」と述べ、大量の兵器を投入してウクライナへの侵攻を続ける姿勢を改めて示しました。

また、ロシアのショイグ国防相は国防省の会議で「ロシア軍はすべての前線で戦略的な主導権を維持している。われわれの部隊は前進し、掌握地域を拡大している」と述べて、戦闘を優位に進めていると強調しました。

ウクライナ空軍 クリミア攻撃「航空機に確実に損害与えた」

ウクライナ空軍のイグナト報道官は2日、地元メディアに先月31日に行ったとされるクリミアの飛行場に対する攻撃について「飛行場には航空機が少なくとも3機あり、確実に損害を与えた」と述べ、ロシア軍に打撃を与えたと強調しました。

また、ウクライナ国防省情報総局のブダノフ局長は、クリミア西部で撃沈したと1日に発表したロシア軍のミサイル艇についてメディアの取材に対し「6隻の無人艇による体当たり攻撃で、ミサイル艇は傾いて沈没した」と述べました。

ウクライナメディアは、黒海艦隊が保有する同型の3隻のうちの1隻だったとして「ロシアにとって重大な損失だ」などと伝えていて、東部の戦況がこう着する中、ウクライナはクリミア周辺への攻撃を強めているとみられます。

日本政府 ウクライナの教育支援 タブレット端末など供与

軍事侵攻から今月で2年。ウクライナの東部の州などでは、多くの学校がロシア軍の攻撃で破壊されたほか、首都キーウなどでも、子どもたちは防空警報が出されるたびにシェルターへの避難を強いられ、授業がたびたび中断する日々が続いています。

こうした中、日本政府は子どもたちの学びを絶やさないための支援を行っていて、2日、支援物資の一部がウクライナ側に引き渡されました。

日本が今回、JICA=国際協力機構を通じて供与するのは子どもたちが学習用に使うタブレット端末やパソコン、合わせて3400台と発電機などです。

今後、東部の教育機関に送られるということで、ウクライナ教育科学省のザヴゴロドニ次官は「子どもたちが教育を受けられるよう、できる限りこうした端末の提供を行っていきたい」と話していました。

また、JICAウクライナ事務所の松永秀樹所長は「学校に行けない子どもたちにも教育の機会を与えるためこうした機材は必要だ。日本は軍事支援はしていないが、復興に役に立つ支援を続けていきたい」と話していました。