虐待受けた子どもなどが生活「一時保護施設」 新たな基準案

虐待を受けた子どもなどが生活する「一時保護施設」について、より手厚いケアが必要だとして、こども家庭庁が新たな基準案を初めてまとめました。

「一時保護施設」は、親からの虐待によって緊急に保護された子どもなどが、原則2か月まで生活する施設です。

これまで一時保護施設に特化した基準はなく、生活した経験がある人からは、▽私物を持ち込めずに下着は使い回しだったとか、▽学校に通えないため勉強を教えてほしいという声、それに、▽不安で泣くと職員から怒られるなど、精神的なサポートが少ないと感じたなどの声が上がっていました。

こうした意見などを踏まえ、こども家庭庁は一時保護施設の運営などの基準案を初めてまとめました。

新たな基準案では、正当な理由なく子どもの権利を制限してはならないとして、
▽合理的な理由なく私物の持ち込みを禁止しないこと、
▽やむをえず禁止する場合は、その理由を子どもに説明し、理解を得ることとしています。

また、
▽学習指導員を配置して通学を支援することや、
▽心理的なケアを行うための職員を配置することとしています。

こども家庭庁は、新たな基準を今年度中に策定する方針です。