女性の心臓病リスクを専門医らが啓発 初のセミナーを開催

女性ならではの心臓病のリスクについて海外で啓発活動が広がっていることから、日本でも女性の心臓病に関心を持ってもらおうと、2日、東京都内で専門の医師たちによるセミナーが開かれました。

このセミナーは、アメリカで、毎年2月に女性の心臓病のリスクについての啓発が行われていることから、循環器の専門医などで作る日本循環器協会が初めて開いたもので、2日は都内の会場に250人余りが集まりました。

この中では、三重大学の坂東泰子教授が講演し女性には精神的なストレスによって起こりやすい心筋症があることや女性の場合、服を脱がせることへの抵抗などからAED=自動体外式除細動器が使われる割合が男性より低いことなどを紹介しました。

また、パネルディスカッションでは、更年期障害と不整脈をテーマに意見が交わされ、更年期で女性ホルモンに変化が起こると病気のリスクが高くなることなどが紹介されました。

協会によりますと、日本では循環器病は男性に起こりやすいとされてきましたが、最近になって女性ならではのリスクが知られるようになってきたということです。

主催した北里大学の東條美奈子教授は「女性のライフステージに応じてなりやすい循環器の病気があることがわかってきている。治療や管理をすることで予防できるので、多くの女性に知ってほしい」と話していました。