石川 珠洲のタクシー会社 全面的に営業再開 燃料確保にめど

能登半島地震で大きな被害を受けた石川県珠洲市にあるタクシー会社は、燃料確保のめどが立ったことから、1日から全面的に営業を再開しています。

珠洲市にあるタクシー会社の「スズ交通」は、今回の地震で6台あるタクシーのうち、2台が津波で浸水したり、がれきの下敷きになったりして使えなくなりました。

燃料の確保も難しくなりましたが、地震発生の翌日から、交通手段のない高齢者のために病院と避難所の往復など、距離に制限を設けつつ営業を続けてきました。

そして地震から1か月がたち、輪島市内のスタンドで十分な燃料を確保できるめどが立ったため、1日から全面的に営業を再開し、距離に制限なく客を送り届けることができるようになりました。

2日は、市の中心部にあるスーパーで買い物をした80歳の女性が、およそ8キロ離れた避難所まで帰るのにタクシーを利用していました。

女性は「行きは乗り合いのバスを利用したのですが、帰りの手段がなかったので、とても助かりました」と話していました。

スズ交通の白木憲一さんは「県外に避難した運転手もいるが、今いる乗務員で、できるだけお客さんの希望にかなうよう営業していきたい」と話していました。