避難所で“消灯前の1時間だけ酒を酌み交わす場” 石川県七尾市

能登半島地震で被災した人たちが身を寄せている石川県七尾市の避難所では、夜に1時間だけ酒を酌み交わす場が設けられていて、1日夜も10人ほどが利用していました。

七尾市の田鶴浜体育館は、石川県のプロバスケットボールチーム「金沢武士団」の練習場所として親しまれてきましたが、いまは被災した55人の避難所に使われています。

チームの運営会社は避難する人たちに利用してもらおうと1月18日、避難所2階の会議室に酒を酌み交わす場を設けました。

この憩いの場のオープンは、消灯前の1時間だけと決めていて昨夜も10人ほどが訪れるとスタッフが調理した鶏肉とねぎの煮込み料理やウインナーをつまみにビールなどを酌み交わしました。

利用した人は長引く避難生活などで強いられている緊張が少しほぐれたような表情を浮かべていました。

この場所は断水が解消された場所などについての情報共有や今後の2次避難の相談などにも活用されているということです。

家族で避難している男性は、「みんなの避難生活が終わることがいいことなのでなくならないといけない場所だとは思いますが、いまは大切にしたい場所です」と話していました。