京アニ事件 遺族や社員“事件伝える碑の設置を” 宇治市に要望

「京都アニメーション」のスタジオが放火され、社員36人が死亡した事件で、遺族や社員などが京都府宇治市内の公園に事件を伝える碑を設置するよう市に要望し、松村市長は「前向きに検討していきたい」と応じました。

5年前、京都市伏見区の「京都アニメーション」の第1スタジオが放火され、社員36人が亡くなった事件では、殺人などの罪に問われた青葉真司被告に先月25日、京都地方裁判所が死刑判決を言い渡しました。

遺族や社員などは事件や犠牲者の存在などを記憶にとどめる象徴として、会社の本社がある宇治市内に碑の設置を検討していて、1日、八田英明社長などが宇治市役所を訪れ、市内の公園への設置の許可を求める要望書を松村淳子市長に手渡しました。

松村市長は「事件を忘れることなく、後世に伝えていくものなので、前向きに検討していきたい」と応じました。

碑のデザイン案は京都アニメーションのクリエーターがデザインし、亡くなった36人を表す36羽の鳥が羽ばたく様子を表現しています。

要望書を提出した八田社長は「事件のあと、全世界から集まった支援への感謝を形にするという碑でもあるので、親しみのある宇治市内に建てたいです」と話していました。

碑は事件から5年となることし7月までの設置を目指しているということです。