珠洲市の観測点で津波は確認されず 地震後 津波計で観測できず

能登半島地震の直後から津波の観測ができなくなっていた石川県珠洲市にある津波計について、気象庁は津波は確認されなかったと発表しました。

この観測地点の付近では地震直後に地盤が大きく隆起していて、データにはおよそ3分の間に水面が1メートル以上下がったことが記録されていたということです。

気象庁によりますと、珠洲市の長橋町に設置されている津波計は、1月1日に発生した能登地方を震源とするマグニチュード7.6の大地震のあと、観測できなくなっていました。

気象庁が1月30日、津波計のデータを入手して解析したところ、津波の到達を示す海面の上昇は確認されず、現地調査でも津波による浸水の痕跡はなかったということです。

この津波計は海水面の高さを電波を使って測定していますが、珠洲市の観測地点付近では地震後に地盤が隆起して、海底が陸地になっていることがわかっていました。

今回、入手したデータでも16時12分すぎから16時15分ごろのおよそ3分間で高さが1メートル40センチ下がったことが確認できたということです。

珠洲市長橋町では地盤の隆起によって津波の観測ができない状態が続いていて、気象庁は新たに珠洲市の飯田港で2月中に観測を始めるため、作業を進めているとしています。