参院本会議 代表質問始まる 政治資金問題めぐり論戦

国会は2月1日から参議院本会議で岸田総理大臣の施政方針演説に対する各党の代表質問が始まりました。

立憲民主党が自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で特別委員会を設置して全容を解明するよう求めたのに対し、岸田総理大臣は「国会で判断する事柄だ」としたうえで、与野党による議論の場が設けられた場合は党として貢献していく考えを示しました。

政治資金問題

参議院本会議では自民党と立憲民主党が質問に立ちました。

立憲民主党の水岡参議院議員会長は、自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題について、「『裏金議員』は明らかに議員辞職に値する。離党も除名も辞職もしないのはいったいどういうことか。国会で特別委員会を設置するなど徹底的な議論で全容解明を行うべきだ」とただしました。

これに対し、岸田総理大臣は「制度面の改革は各党との真摯(しんし)な協議が必要だ。国会での議論の進め方は国会で判断する事柄だが、与野党による議論の場が設けられた場合は、わが党としても積極的に議論に貢献していく」と述べました。

また「派閥を解散するかどうかはそれぞれの政治団体の判断によるものだが、派閥を解散した場合でも関係者の説明責任がなくなるものではない」と述べました。

自民党の福岡参議院政策審議会長は「政治改革のための取り組みを具体化し、国民からの信頼を取り戻していかなければならず、これからが正念場だ。不退転の覚悟で不断の改革を実行していくため、どのようにリーダーシップを発揮していく決意か」と質問しました。

これに対し、岸田総理大臣は「『信なくば立たず』。国民の信頼なくして政治の安定はなく、政治の安定なくして政策の推進もない。わが党は解体的な出直しを図り、信頼回復に向けた取り組みを進めなければならず、党の政治刷新本部の中間とりまとめを私が先頭に立って実行していく」と述べました。

羽田空港での衝突事故受け

羽田空港で起きた航空機どうしの衝突事故を受け、岸田総理大臣は「滑走路への誤進入を常時、レーダーで監視する人員を配置したほか、ことし夏をめどにハード・ソフト両面から対策をとりまとめる予定で、体制強化の必要性も判断していく」と述べました。

“台湾有事”に関連し

いわゆる「台湾有事」に関連し、岸田総理大臣は「台湾海峡の平和と安定は国際社会全体の安定にとって重要で、台湾をめぐる問題が対話により平和的に解決されることを期待する。中国にはこうしたわが国の一貫した立場を伝え、同志国などと緊密に連携しながら明確に発信していく。同時に国民の安全と繁栄を確保すべく、平素の体制整備を含め万全を期していく」と述べました。