「コトクラゲ」は、主にボール状の形をしていて水の中を漂う有櫛動物と呼ばれる生き物の一種で、鹿児島県や沖縄県の海域の80メートルより深い水深に生息しています。
体長15センチ前後で、楽器のたて琴に似ていることからこの名が付きました。
深海の珍種「コトクラゲ」日本海で捕獲 “重要な発見” 福島
福島県いわき市の水族館、アクアマリンふくしまは、深海に生息する「コトクラゲ」という珍しい生き物を日本海で捕獲しました。考えられていたよりも広い海域に生息していることを示す重要な発見だとしています。
いわき市の水族館「アクアマリンふくしま」は、おととし6月、新潟県の水族館とともに佐渡島の沖合で行った調査で、水深130メートルから140メートルの場所で生きた2匹を捕獲しました。
日本海のうち、日本の領海でコトクラゲが見つかったのは初めてだということです。
コトクラゲは、国内で生息する北限は、神奈川県の相模湾周辺とされていましたが、今回の発見を受けて、水族館ではさらに北の海域にも生息している可能性があるとみています。
おととし発見した2匹はすでに死んでいますが、水族館ではそのあと佐渡島の周辺と、静岡県の駿河湾で捕獲した合わせて3匹を展示していて、今後、飼育を続けながら謎の多い生態の解明に取り組むことにしています。
アクアマリンふくしまは「コトクラゲがどの海域にどのように生息域を広げていくのかを探るためにも重要な知見だ。今後も調査を続けたい」としています。