千葉県道路事務所 前所長を起訴 道路工事の入札めぐる収賄の罪

千葉県の道路事務所が発注した公共工事の入札をめぐる贈収賄事件で、千葉地方検察庁は31日、事務所の前所長を建設会社に便宜を図った見返りに現金およそ20万円を受け取ったなどとして収賄の罪で起訴しました。

起訴されたのは、千葉県成田市にある県北千葉道路建設事務所の前の所長、白藤徹被告(54)です。

起訴状などによりますと、前所長は事務所が発注した去年7月の道路工事の入札で、印西市の建設会社に便宜を図った見返りに、この会社の元社長から去年5月ごろと8月ごろの2回にわたって合わせて現金およそ20万円を受け取ったほか、13回にわたっておよそ40万円分の接待を受けたとして収賄の罪に問われています。

前所長は道路建設に関する事務を取りまとめる立場で、現金の受け渡しや接待には千葉市内のマンションが使われていたということです。

また、印西市の建設会社の元社長、竹内一雅被告(51)が贈賄の罪で起訴されました。

検察は認否を明らかにしていませんが、捜査関係者によりますと前所長は逮捕されたあとの警察の調べに対し、便宜を図ったうえで賄賂を受け取ったことなどを認めているということです。

千葉県 熊谷知事「裁判を注視 県は課題検証」

県の道路事務所の前所長が起訴されたことについて、千葉県の熊谷知事は記者会見で、「裁判で事実関係が明らかになると思うので注視したい。県は第三者委員会で事件の背景や課題を検証し、適切な再発防止策を打ち出したい」と述べました。