マスク氏の約8兆円報酬 米裁判所が“過剰報酬”認め無効判断

アメリカの電気自動車メーカー、テスラのイーロン・マスクCEOが受け取ることになっている日本円でおよそ8兆円に上る巨額の報酬について、アメリカの裁判所は報酬が過剰だなどとする株主側の訴えを認め、無効とする判断を示しました。

アメリカの電気自動車メーカー、テスラは2018年、イーロン・マスクCEOの報酬について株式の時価総額などが一定の基準に達した場合に、およそ550億ドル、日本円でおよそ8兆円を受け取れる仕組みを導入しました。

一部の株主はこれについて報酬は過剰で導入の過程にも問題があるとする訴えをアメリカ東部デラウェア州の裁判所に起こしていました。

そして、裁判所は30日、こうした株主側の主張を認め、報酬の受け取りは無効だとする判断を示しました。

この判断について、マスク氏は30日、旧ツイッターのXに「デラウェア州で会社を設立するのは絶対にしないように」と反発する投稿をしています。

裁判所は報酬の仕組みを導入したテスラの取締役会のメンバーがマスク氏と親しい関係にあり、独立性に欠けているとも指摘していて、今回の判断がテスラの今後の経営体制に影響を与えるかどうか注目されます。