台湾 蔡総統 離島で軍の訓練視察 中国軍警戒万全示すねらいか

台湾の蔡英文総統は台湾海峡に位置する離島で軍の訓練を視察しました。来週始まる春節の連休中も中国軍に対する警戒が万全だと内外に示すねらいがあるものとみられます。

蔡総統は30日、台湾海峡に浮かぶ澎湖島にある陸・海・空軍の基地を訪問し、このうち陸軍では機械化歩兵部隊の訓練を視察しました。

訓練は、敵が無人機による偵察のあと、5機のヘリコプターで近くの飛行場を襲撃するという想定で行われました。

訓練では2機は携帯型の地対空ミサイルで撃墜したものの、残る3機から敵役の兵士などが降下し、基地を占拠しようとするのに対し、台湾軍側は戦車などで反撃し、制圧する手順を確認しました。

このあとの訓示で、蔡総統は「澎湖の部隊は戦略的に重要な位置にあり、責任が重い。諸君が国の安全に力を尽くしていることに感謝する」と激励しました。

さきの総統選挙の結果をうけて中国が何らかの軍事的な動きを起こすのではないかという懸念が強まっている中、30日の総統の視察には、来週始まる春節の連休中も中国軍に対する警戒が万全だと内外に示すねらいがあるものとみられます。