野党4党 自民の全国会議員対象にキックバックの調査を要求

自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる事件で、立憲民主党など野党4党は、新年度予算案の実質的審議が始まる前に、事件の全容を明らかにすべきだとして、自民党所属のすべての国会議員を対象に、派閥からキックバックを受けていたかを調べて、その結果を提出するよう求めることで一致しました。

立憲民主党、日本維新の会、共産党、国民民主党の野党4党の国会対策委員長が、30日午前、会談し、自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる事件を受けた今後の国会対応を協議しました。

この中で4党は、新年度予算案の実質的審議が始まる前に事件の全容を明らかにすべきだとして、自民党所属のすべての国会議員を対象に、派閥からキックバックを受けていたかを調べて、その結果を、来週5日までに、国会に提出するよう求めることで一致しました。

また、政治倫理審査会を開催し、二階派の会長を務めてきた二階元幹事長のほか、安倍派の座長を務める塩谷元文部科学大臣や「5人衆」と呼ばれる有力議員らに説明を求めていくことも確認しました。

立憲民主党 安住国会対策委員長「危機感が足りず」

このあと、立憲民主党の安住国会対策委員長は自民党の浜田国会対策委員長と会談し、野党側の要求を伝えました。

浜田氏は、持ち帰って検討する考えを示しました。

安住氏は記者団に対し「岸田総理大臣は、一歩前に出てリーダーシップをとるべきだ。これだけの不祥事に対する危機感が足りず、大変残念だ。調査結果を出さないまま予算委員会の質疑が順調にいくと思わない方がいい」と述べました。

自民 御法川国対委員長代理「真摯に受け止めなければ」

自民党の御法川国会対策委員長代理は記者団に対し「極めて異例な形で始まった国会で『政治とカネ』が非常に大きな問題になっている中での申し入れなので、わが党として真摯(しんし)に、しっかりと正面から受け止めなければならない」と述べました。

自民 石井参院国対委員長 前向きに対応する考え示す

参議院でも30日午後、与野党の国会対策委員長などが国会内で会談し、今後の審議日程を協議しました。

この中で、立憲民主党の斎藤参議院国会対策委員長ら野党側は、自民党所属のすべての参議院議員について派閥からキックバックを受けたかなどを調べ、リストにして提出するよう求めました。

これに対し、自民党の石井参議院国会対策委員長は「来月5日にも始まる衆議院予算委員会の実質的審議に間に合うようリストを作りたい」と述べ、前向きに対応する考えを示しました。