【被害状況 30日】石川県で238人死亡

石川県によりますと、県内で死亡が確認された人の数は30日午後2時の時点で、29日と変わらず238人となっています。

市や町ごとにみますと、
▽輪島市で101人
▽珠洲市で101人
▽穴水町で20人
▽能登町で8人
▽七尾市で5人
▽志賀町で2人
▽羽咋市で1人となっています。

このうち、「災害関連死」の疑いは、
▽珠洲市で6人、
▽能登町で6人、
▽輪島市で3人のあわせて15人となっています。

内閣府によりますと、「災害関連死」は、地震の揺れや津波などによる直接的な被害で亡くなるのではなく、その後の避難生活などで病気が悪化したり体調を崩したりして、命が失われるケースを言います。

また、重軽傷者は、県内全体で1179人にのぼっています。

【住宅被害】

能登地方を中心に4万4937棟(30日午後2時現在)

石川県によりますと、30日午後2時現在で県内では能登地方を中心に4万4937棟の住宅で被害が確認されました。

自治体別の内訳は、
▽金沢市で全壊、半壊、一部破損があわせて3626棟
▽七尾市で全壊、半壊、一部破損があわせて1万900棟
▽小松市で、全壊が1棟、半壊が36棟、一部破損が1554棟
▽輪島市で、全壊、半壊、一部破損があわせて1993棟
▽珠洲市で全壊が2092棟、半壊が1036棟、一部破損が1444棟
▽加賀市で全壊が7棟、半壊が16棟、一部破損が1099棟
▽羽咋市で全壊、半壊、一部破損があわせて1914棟
▽かほく市で全壊、半壊、一部破損があわせて1073棟
▽白山市で一部破損が179棟
▽能美市で全壊が1棟、半壊が8棟、一部破損が769棟
▽野々市市で一部破損が20棟
▽川北町で一部破損が6棟
▽津幡町で全壊、半壊、一部破損があわせて1232棟
▽内灘町で全壊、半壊、一部破損があわせて1389棟
▽志賀町で全壊、半壊、一部破損があわせて4524棟、床上浸水が6棟、床下浸水が5棟
▽宝達志水町で全壊、半壊、一部破損があわせて798棟
▽中能登町で全壊、半壊、一部破損があわせて2146棟
▽穴水町で全壊、半壊、一部破損があわせて2063棟
▽能登町で、全壊、半壊、一部破損があわせて5000棟となっています。

【停電】

石川県 能登地方で約2800戸(30日午後5時現在)

北陸電力送配電によりますと、石川県の能登地方では、午後5時の時点の時点でおよそ2800戸が停電しています。

自治体別では、
▽輪島市でおよそ1600戸、
▽珠洲市でおよそ940戸、
▽能登町でおよそ100戸、
▽穴水町でおよそ60戸、
▽七尾市と▽志賀町でそれぞれおよそ10戸となっています。

県は、復旧作業のための立ち入りが困難な場所や、配電設備や建物に甚大な被害を受けた地区の一部を除いて、停電は、31日にもおおむね解消されるという見通しを示しています。
北陸電力送配電などによりますと、30日の時点で輪島市や珠洲市でもおよそ9割の世帯に電気が届いているということです。

【断水】

8市町の約4万1590戸(30日午後2時現在)

石川県によりますと30日午後2時の時点で、8つの市と町のあわせておよそ4万1590戸で断水が続いているということです。

このうち、ほぼ全域で断水となっているのは
▽輪島市のおよそ1万戸
▽珠洲市のおよそ4800戸
▽穴水町のおよそ2000戸
▽能登町ののおよそ5200戸
▽七尾市のおよそ1万5000戸
▽志賀町のおよそ3900戸です。

県はこの6つの市と町の水道の復旧時期の見通しを明らかにしていて、このうち輪島市、穴水町、能登町では、いずれも2月末から3月末に仮復旧の見込みです。

珠洲市では、2月末から順次、仮復旧する予定で、遅い地域では、4月以降となる見込みです。

さらに七尾市では、七尾市街、和倉地区、能登島地区を中心に4月以降となる見込みで、そのほかの地域では、3月末までに仮復旧する見込みです。

志賀町では、おおむね2月末までに仮復旧し、一部で3月末となる見込みです。

県はこれらの6つの市と町ではおおむね被災した浄水場の機能回復を終えて水を流して漏水調査や修繕を行う作業に入っているとしていて1日も早い復旧を目指すことにしています。

また、一部の地域で断水となっているのは、
▽羽咋市のおよそ60戸
▽内灘町のおよそ630戸です。

臨時に浄水施設を設け漏水調査 輪島

市内ほぼ全域で断水していまる輪島市。市の中心部ではすでに復旧作業が始まっていますが、輪島市は浄水場から離れたポンプ場に臨時の浄水施設を設け山間部でも復旧を急いでいます。

輪島市三井町のポンプ場に設けられた臨時の浄水施設には、川からくみ上げた水をろ過する装置などが設置され、30日から水道管に水を通して漏水しているところがないか調査が始まりました。

調査地点は雪に覆われていたため、市の職員は除雪作業に追われ、開始は午後にずれ込みました。

市は、漏水したところが見つかり次第、水道管を修復し、順次、水を通すことにしていますが、水質を確認する必要があるため当面の間は飲み水としては使えないということです。

輪島市は3月末までに市内全域で断水の解消を目指していますが、調査が必要な水道管の長さはおよそ546キロに及ぶほか積雪の影響などで遅れる可能性もあるということです。

臨時の浄水施設は市の中心部から離れた地区にもう2か所、設置される予定で、市上下水道局の担当者は「水道が使えないと多くの人が困ると思うので早く水が使える状態にしたい」と話していました。

【避難】

避難 501か所 1万4512人(30日午後2時現在)

石川県によりますと、避難所に避難している人は、30日午後2時の時点で、501か所であわせて1万4512人となっています。

自治体別にみると、
▽金沢市が3か所で22人
▽七尾市が36か所で1166人
▽輪島市が87か所で2871人
▽珠洲市が44か所で1504人
▽羽咋市が1か所で44人
▽かほく市が1か所で20人
▽津幡町が1か所で15人
▽内灘町が2か所で83人
▽志賀町が32か所で971人
▽宝達志水町が1か所で12人
▽中能登町が1か所で27人
▽穴水町が31か所で1027人
▽能登町が49か所で978人となっています。

また、別の市や町から避難して来る人を受け入れる18か所の「広域避難所」などに避難している人は、あわせて1012人です。

被災者を一時的に受け入れる「1.5次避難所」に避難している人は3か所であわせて299人です。

このほか旅館やホテルなどの「2次避難所」に避難している人は191か所であわせて4461人で、初めて4000人を超えました。

《富山》

県外の犠牲者と県内のけが人(30日午前9時現在)

【県外の犠牲者】
能登半島地震では、
▽石川県輪島市に帰省していた富山市の中学1年の男子生徒と
▽石川県珠洲市に帰省していた富山市の30代の女性が、住宅の倒壊に巻き込まれて亡くなりました。

【県内けが人】
富山県によりますと、県内では47人がけがをして、このうち3人が重傷です。
けが人を市町村別にみますと、
▽富山市で18人
▽氷見市で9人
▽黒部市で5人
▽射水市で4人
▽高岡市と朝日町でそれぞれ3人
▽魚津市と小矢部市でそれぞれ2人
▽砺波市で1人です。

【住宅被害】

6058棟で被害を確認(30日午前9時現在)

住宅の被害は、30日午前9時の時点で、全壊が87棟、半壊が248棟など、あわせて6058棟で被害が確認されています。

このうち、全壊と半壊は、
▽氷見市で全壊が70棟、半壊が103棟
▽射水市で▽全壊が9棟、半壊が25棟
▽小矢部市で▽全壊が6棟、半壊が6棟
▽富山市で▽全壊が2棟、半壊が20棟
▽高岡市で半壊が94棟となっています。

全半壊以外も含めた住宅被害は、
▽高岡市で1572棟
▽射水市で1358棟
▽富山市で1085棟
▽小矢部市で872棟
▽氷見市で660棟
▽滑川市で90棟
▽朝日町で75棟
▽砺波市で61棟
▽黒部市で67棟
▽南砺市で67棟
▽上市町で66棟
▽入善町で41棟
▽魚津市で30棟
▽立山町で14棟
舟橋村を除く14の市と町で被害が確認されています。

富山 新田知事 “被災者の支援に尽力”

富山県の新田知事は、能登半島地震による県内の住宅の被害がこれまでに6000棟を超え、さらに増える見通しを明らかにし、「住宅の被害を受けた人たちを含めて、生活再建の支援が県の大きな仕事になる」と述べ被災者の支援に力を尽くす考えを示しました。

新田知事は、30日の定例会見で、能登半島地震による富山県内の住宅の被害が、あわせて6058棟にのぼったことを明らかにしました。

そのうえで、新田知事は、今後、県内の各自治体で被害を受けた住宅の件数がさらに増える見通しを示し、「住宅の被害を受けた人など、被災者の生活再建の支援が県の『復旧・復興本部』のこれからの大きな仕事になる」と述べ、被災者の支援に力を尽くす考えを示しました。

また、新田知事は、県内の産業の被害について、まだ全体像が明らかになっていないとしたうえで、「ものづくり」を中心とした産業を1日も早く復興するために、政府の支援策を活用できるよう事業者への情報提供などに努めたいとしています。

【断水】

氷見市 比美乃江小学校に給水場所(30日午後3時現在)

断水について、氷見市は、水道は復旧したとしていますが、水道管からの漏水が起きていて住宅などへの被害が相次いだ氷見市北大町にある比美乃江小学校に給水場所を設けています。

給水できるのは、午前8時から午後7時までです。