石川 初めての仮設住宅が輪島で31日に完成 知事が明らかに

能登半島地震から4週間がたち、避難生活の長期化が懸念される中、石川県の馳知事は、初めての仮設住宅が1月31日に輪島市で完成すると明らかにしました。

今回の地震を受けて、石川県は輪島市や珠洲市など被害が大きかった自治体で仮設住宅の建設を進めるとしています。

馳知事は29日、県の災害対策本部会議で、輪島市中心部にあるキリコ会館多目的広場で建設を進めてきた仮設住宅18戸が1月31日に完成し、市に引き渡すと明らかにしました。

さらに、2月6日には珠洲市の正院小学校グラウンドで建設中の40戸が完成するということです。

また、輪島市と珠洲市、それに七尾市で着工が追加できるようになったとして、1月中の着工が合わせて1248戸になったと明らかにしました。

馳知事は「被災者の皆さんは一日も早く住み慣れた地域にできるだけ近い場所で入居することを望んでいる」と述べたうえで、仮設住宅への入居方法をはじめ、住まいに関する支援策を分かりやすく伝えていく考えを示しました。

馳知事“2次避難 課題が具体的に”

石川県は、避難生活が長引く中、被災した人たちの生活環境を整えようと、地元を離れて旅館やホテルなどより安全な場所に移る「2次避難」を進めてきました。

これについて馳知事は29日、記者団に対し「課題が具体的になり、『結局、どこに住めばよいのか』、『なりわいが復活ができるのか』という次の心配が続々と出てきた」と述べました。

そのうえで、2次避難所に移っても、ふるさとを離れて孤独を感じ、地元に戻っている人もいると指摘し、北陸新幹線がことし3月16日に県内で全線開業することを踏まえ、旅館やホテルなどにいつまで避難所として利用できるか期限を示すよう要請したことを明らかにしました。

そして、元の自治体に戻り近くの避難所や今後、完成する仮設住宅に移ることも含めて、選択肢を示したいという考えを示しました。