金沢 避難している人たちに憩いの場所を 無料のカフェ設置

能登半島地震で被災して避難している人たちに憩いの場所をつくろうと、金沢市であたたかいコーヒーなどをふるまう無料のカフェが設けられました。

これは、長引く避難生活で外出の機会が減っている人たちに憩いの場所を作ろうと、金沢市社会福祉協議会が設け、午後1時半にオープンすると市内に避難する人たちおよそ10人が訪れ、入れたての紅茶やコーヒーなどを飲んでいました。

着替えの服が足りなくなっていることや、住み慣れた場所を離れて避難し申し訳なさを感じていることなどお互いに気持ちを打ち明け合う姿もみられました。

金沢市社会福祉協議会は今後、カフェを通じて、避難している人たちの困りごとや支援のニーズを探る場にもしたいとしています。

金沢市社会福祉協議会の上田浩貴さんは「ぜひここで情報交換をしたり、お茶を飲みながらふだん感じていることを話してほしいです。カフェをこれからの生活に向けて準備できる希望の場所にしたいです」と話していました。

このカフェは、金沢市の金沢福祉用具情報プラザで、来月16日まで火曜日と土曜、日曜を除く平日の午後1時半から午後3時半まで開かれる予定です。

カフェを訪れた鵜島順子さん(80)は自宅のある輪島市を離れ、いまは金沢市の長女の家で避難生活を送っています。

鵜島さんは「本当は輪島市にいる人と被災した経験を分かち合えたらいいのですが。SNSで連絡を取り合っていてお風呂も入れない、ごはんも作れない場所にいる人に逆に励まされていることがとても悲しく、ことあるごとに自分を責めています」と心境を打ち明けました。

そして、「ボランティアの人には自分を責めなくていい、今いる場所でできることをしようと言われたり、同じ輪島市内に住んでいた人にも会えたりして少し気持ちが軽くなりました。会話するだけでも元気をもらえるのでまたここに来たいです」と話していました。