石川「のと鉄道」きょうからバスによる代替輸送を開始

能登半島地震で被害を受け、全線で運転を取りやめている石川県の「のと鉄道」は29日から、バスによる代替輸送を始め、29日朝は地震のあと久しぶりに登校する高校生などがバスで次々に七尾駅に降り立ちました。

「のと鉄道」は、能登半島地震で線路などの設備に被害を受けたため、七尾駅と穴水駅の間の全線で運転を取りやめていて、29日から通学などの利用者が多い朝と夕方以降の時間帯にバスによる代替輸送を始めました。

29日朝7時すぎ、七尾駅に到着したバスからは、地震が発生する前までは鉄道で通学していた高校生などが次々と降りてきました。

鉄道が運行していないため地震のあと、通学できなかったという高校3年生の男子生徒は「バスで登校させてもらえることに感謝しています」と話していました。

「のと鉄道」は、七尾駅と能登中島駅の間で、来月中旬の再開を目指して復旧作業を進めていますが、能登中島駅から穴水駅までの間は特に被害が深刻で、復旧の見通しは立っていないということです。

「のと鉄道」の小林栄一鉄道部長は「お客様には迷惑をおかけしているが、バスでの代替輸送にたどりつけたことをうれしく思っている。被害は甚大だが、一刻も早く全線開通に向けてがんばっていきたい」と話していました。