【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(1月29日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる29日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナとは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ウクライナ海軍司令官“ロシア領内攻撃できれば早期に勝利”

ウクライナの海軍の司令官は、欧米諸国が供与する射程の長いミサイルをロシア領内に向けた攻撃に使うことができれば、軍事侵攻を続けるロシアとの戦いに早期に勝利できると述べ、柔軟な運用を認めるよう訴えました。

これはウクライナ海軍のネイジュパパ司令官がイギリスのテレビ局、スカイニュースとのインタビューで述べたものです。

司令官は、欧米諸国が供与する射程の長いミサイルを使った攻撃についての質問に「軍が必要な戦闘能力を持ち、敵のインフラ施設を破壊する能力を持つほど、勝利は近くなる」と答え、ロシア領内の拠点を攻撃できれば早期に勝利できると主張し、柔軟な運用を認めるよう訴えました。

ウクライナにはアメリカが射程の長い地対地ミサイルATACMSを供与していますが、アメリカのメディアは供与されたのは最大射程が半分近くに抑えられたものだったと報じています。

欧米諸国はロシアを刺激しすぎないよう慎重になっています。

一方、ロシア国営のタス通信はロシア当局の話として、軍事侵攻が始まって以降のこの2年近くで、兵士の入隊手続きを行う事務所などに対して220件の襲撃や放火が行われていると伝えました。

これについてイギリス国防省は、新たな動員などを懸念する国民の不満が高まっていることによるものだとの見方を示しています。

プーチン大統領 ルカシェンコ大統領が会談 軍需産業など協力確認

ロシアのプーチン大統領は、28日、ロシア第2の都市サンクトペテルブルクを訪問しているベラルーシのルカシェンコ大統領と会談しました。

冒頭、プーチン大統領はベラルーシとの関係について「経済だけでなく教育や文化などすべての分野で発展している」と評価しました。

これに対し、ルカシェンコ大統領は、「われわれは、経済や軍需産業をいかに発展させていくか真剣に話し合っている」と述べ、両国が協力関係を深めていると応じました。

両首脳は、29日には将来の連合国家の創設に向けて経済や安全保障面での連携を確認する会合を開くことにしています。

ウクライナ保安局 横領の疑いで国防省の高官など捜査中

ウクライナでは、ウクライナ保安局が27日、砲弾の調達を巡り、日本円でおよそ59億円を横領した疑いがあるとして国防省の高官と軍需企業の幹部など合わせて5人を捜査していると発表しました。

保安局によりますと、国防省は軍需企業と2022年8月に砲弾10万発を調達する契約を結び、代金を全額前払いしたものの、1発も納入されていないということです。

ウクライナでは相次いで明らかになる汚職に対し、国民から厳しい視線が向けられているほか、軍事支援を続ける欧米各国からも対策に力を入れるよう求められています。