【被害状況 29日】石川県で238人死亡

石川県によりますと、県内で死亡が確認された人の数は29日午後2時の時点で、28日から2人増えて238人となっています。

市町ごとにみますと、
▽輪島市で101人
▽珠洲市で2人増えて101人 
▽穴水町で20人
▽能登町で8人
▽七尾市で5人
▽志賀町で2人
▽羽咋市で1人となっています。

このうち、「災害関連死」の疑いは、
▽珠洲市で6人
▽能登町で6人
▽輪島市で3人のあわせて15人となっています。

内閣府によりますと、「災害関連死」は、地震の揺れや津波などによる直接的な被害で亡くなるのではなく、その後の避難生活などで病気が悪化したり体調を崩したりして、命が失われるケースを言います。

また、重軽傷者は、県内全体で1179人にのぼっています。

【住宅被害】

能登地方を中心に4万4386棟(29日午後2時現在)

石川県によりますと、29日午後2時現在で県内では能登地方を中心に4万4386棟の住宅で被害が確認されました。

自治体別の内訳は、
▽金沢市で全壊、半壊、一部破損があわせて3626棟
▽七尾市で全壊、半壊、一部破損があわせて1万551棟
▽小松市で、全壊が1棟、半壊が31棟、一部破損が1530棟
▽輪島市で、全壊、半壊、一部破損があわせて1886棟
▽珠洲市で全壊、半壊、一部破損があわせて4852棟
▽加賀市で全壊が6棟、半壊が16棟、一部破損が1055棟
▽羽咋市で全壊、半壊、一部破損があわせて1855棟
▽かほく市で全壊、半壊、一部破損があわせて1035棟
▽白山市で一部破損が174棟
▽能美市で全壊が1棟、半壊が7棟、一部破損が748棟
▽野々市市で一部破損が20棟
▽川北町で一部破損が6棟
▽津幡町で全壊、半壊、一部破損があわせて1175棟
▽内灘町で全壊、半壊、一部破損があわせて1372棟
▽志賀町で全壊、半壊、一部破損があわせて4524棟、床上浸水が6棟、床下浸水が5棟
▽宝達志水町で全壊、半壊、一部破損があわせて763棟
▽中能登町で全壊、半壊、一部破損があわせて2078棟
▽穴水町で全壊、半壊、一部破損があわせて2063棟
▽能登町で、全壊、半壊、一部破損があわせて5000棟となっています。

【停電】

石川 能登地方で約3000戸(29日午後5時現在)

北陸電力送配電によりますと、石川県の能登地方では、午後5時の時点でおよそ3000戸が停電しています。

自治体別では、
▽輪島市でおよそ1700戸
▽珠洲市でおよそ1100戸
▽能登町でおよそ100戸
▽穴水町でおよそ60戸
▽七尾市と志賀町でそれぞれおよそ10戸となっています。

県は、復旧作業のための立ち入りが困難な場所や、配電設備や建物に甚大な被害を受けた地区の一部を除いて、停電は、1月中におおむね解消されるという見通しを示しています。

輪島 停電復旧作業の様子を公開

北陸電力送配電などは29日、石川県輪島市で停電の復旧作業の様子を公開しました。

能登半島地震では石川県内で最大、およそ3万9900戸停電し、北陸電力送配電は、全国の電力会社などの協力を得て、連日1000人規模の態勢で復旧作業を進めています。

その結果、石川県内の停電は、31日にもおおむね解消される見通しとなっていて、北陸電力送配電と北陸電力は、29日、輪島市での復旧作業の様子を公開しました。

29日は8人の作業員が高いところで作業する2台の専用車を使って、電柱の上にある「アーム」と呼ばれる配電設備を交換していました。

北陸電力送配電・輪島配電センターの藤谷貴寛所長は「今回の地震は非常に規模が大きく、早く電力を届けたいという気持ちで作業をしています。今後、立ち入りが困難な場所についても、関係機関と連携して復旧作業を進めたい」と話していました。

【断水】

8市町の約4万1890戸(29日午後2時現在)

石川県によりますと29日午後2時の時点で、8つの市と町のあわせておよそ4万1890戸で断水が続いているということです。

このうち、ほぼ全域で断水となっているのは
▽輪島市のおよそ1万戸
▽珠洲市のおよそ4800戸
▽穴水町のおよそ2100戸
▽能登町のおよそ5200戸
▽七尾市のおよそ1万5100戸
▽志賀町のおよそ4000戸です。

県はこの6つの市と町の水道の復旧時期の見通しを明らかにしていて、このうち輪島市、穴水町、能登町では、いずれも2月末から3月末に仮復旧の見込みです。

▽珠洲市では、2月末から順次、仮復旧する予定で、遅い地域では、4月以降となる見込みです。

さらに七尾市では、七尾市街、和倉地区、能登島地区を中心に4月以降となる見込みで、そのほかの地域では、3月末までに仮復旧する見込みです。

志賀町では、おおむね2月末までに仮復旧し、一部で3月末となる見込みです。

県はこれらの6つの市と町ではおおむね被災した浄水場の機能回復を終えて水を流して漏水調査や修繕を行う作業に入っているとしていて1日も早い復旧を目指すことにしています。

また、一部の地域で断水となっているのは、
▽羽咋市のおよそ60戸
▽内灘町のおよそ630戸です。

【避難】

避難 487か所 1万4228人(29日午後2時)

石川県によりますと、避難所に避難している人は、29日午後2時の時点で、487か所で合わせて1万4228人となっています。

自治体別にみると、
▽金沢市が3か所で22人
▽七尾市が36か所で1175人
▽輪島市が90か所で2978人
▽珠洲市が45か所で1517人
▽羽咋市が1か所で46人
▽かほく市が1か所で20人
▽津幡町が1か所で15人
▽内灘町が2か所で83人
▽志賀町が32か所で973人
▽宝達志水町が1か所で12人
▽中能登町が1か所で22人
▽穴水町が32か所で1090人
▽能登町が49か所で992人となっています。

また、別の市や町から避難して来る人を受け入れる18か所の「広域避難所」などに避難している人は、合わせて994人です。

被災者を一時的に受け入れる「1.5次避難所」に避難している人は3か所で合わせて297人です。

このほか旅館やホテルなどの「2次避難所」に避難している人は172か所で合わせて3992人です。

《新潟県》

【住宅被害】

新潟県内で被害が確認された住宅は29日までに1万1700棟余りとなりました。

新潟県などによりますと、今回の地震で県内でけがをした人は49人で、新潟市内の小学生1人が帰省先の石川県内で被災し、亡くなりました。

また、29日までに県内で被害が確認された住宅は新潟市を中心に28日から611棟増え、1万1717棟となりました。

内訳は、
▽全壊が83棟
▽半壊が1778棟
▽一部破損が9842棟、
▽津波による被害は床下浸水が14棟です。

また、新潟市によりますと29日までに市には「り災証明書」の交付のための調査の申請が1万1022件提出され、86%にあたる9576件で調査が終了したということです。

一方、新潟市では「り災証明書」はこれまでに534件、交付したということです。