金沢市の不動産会社では、輪島市や珠洲市などで自宅が壊れるなどした人たちから、金沢市内や周辺の地域にある賃貸住宅への入居に関する問い合わせが相次いでいます。
問い合わせの件数は地震直後から27日までに1500件を超え、このうちすでに300件以上が入居に向けた契約を進めているということです。
金沢市のほか、かほく市など能登半島の被災地に比較的近い物件に入居を希望する人が多く、現在、こうした物件はほとんど埋まっている状況だということです。
不動産会社には28日も物件を探す人が次々と訪れていました。
このうち輪島市で80代の父親と2人暮らしをしていた50代の男性は自宅が壊れたため、現在、金沢市の知人の家に父親と一緒に身を寄せています。
男性は不動産会社の社員と希望する部屋の条件などについて相談し、物件の資料に目を通していました。
男性は「自宅は玄関の柱が折れたりガラスが飛び散ったりと、寝泊まりできる状況ではありません。どこでもいいというならすぐに部屋は決まるが、心臓の悪い父親もいるのでそうもいかず、早く住む場所を決めたいです」と話していました。
被災者の間で金沢や周辺地域の賃貸住宅探す動き
能登半島地震で石川県輪島市などにある自宅が大きく壊れた人や、避難生活を続けている人たちの間では、金沢市内やその周辺の地域で賃貸の住宅を探す動きが出ています。
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金沢市の不動産会社「クラスコ」の清水秀晴専務は「毎年、この時期は繁忙期だが、ことしは例年の倍以上の申し込みが寄せられています。被災者には対象の住宅に限って仲介手数料を免除するなど、被災者の負担を軽くする取り組みを引き続き実施していきたい」と話していました。