齋藤経産相「輪島塗」業界団体と面談 復興支援の考え伝える

能登半島地震を受けて、石川県の被災地を視察した齋藤経済産業大臣は、大きな被害を受けた伝統産業「輪島塗」の業界団体の代表などと面談し、生産再開に向けて、仮設の工房の建設支援などを検討していく考えを示しました。

齋藤経済産業大臣は27日、石川県の輪島市などを訪れて、国の重要無形文化財にも指定されている伝統産業「輪島塗」の展示・販売を行う施設を視察し、被害状況などの説明を受けました。

漆器店や職人などで作る組合では加盟する100余りの事業者のほとんどが被災し、工房や店舗の焼失が13、全壊が少なくとも20以上にのぼったということです。

齋藤大臣との面談では、組合の日南尚之理事長が「何としてもわれわれの代で輪島塗を終わらせるわけにはいかない。ご協力をいただき、後世につないでいきたい」と述べ、生産再開に向けて、仮設の工房の建設支援などを求めました。

これに対し、齋藤大臣は「輪島塗を含めて多くの方々が被災されている。お見舞い申し上げたい」と述べたうえで、政府として、伝統産業の復興を支えていく考えを伝えました。

一連の視察を終えたあと、齋藤大臣は記者団に対し「伝統産業や観光は地域経済に欠かせない産業だ。特に伝統産業は再建して、世界に飛躍していけるようになってほしいので、やれることをしていきたい」と述べ、仮設の工房の建設支援などを検討していく考えを示しました。