石川 珠洲市で「り災証明書」の交付始まる

能登半島地震で多くの住宅が被害を受けた石川県珠洲市で、被災した人が公的な支援を受けるために必要な「り災証明書」の交付が27日から始まりました。

「り災証明書」は地震などで自宅が被害を受けた際、さまざまな支援制度を利用するために必要な書類です。

交付は珠洲市内の10の地区のうち、家屋の被害状況の調査の大半が終わった宝立地区を対象に、27日から市民図書館で始まり、午前中から多くの住民が訪れていました。

そして、家屋の調査が終わったことを示す書類を、千葉市などから応援に来ている職員に手渡したあと、実際に家屋の状況を写真で確認し、「り災証明書」を受け取っていました。

69歳の男性は「住宅は全壊してしまいましたが、長年住んでいたのでしかたないかと思います。以前まで農業の作業場として使っていた家屋は被害が少ないので、これからはこちらで暮らしていこうと思います」と話していました。

また、76歳の男性は「住宅が全壊して住めない状態となってしまいましたが、あすから金沢市に2次避難をする予定で、避難先でのいろいろな証明になるので、交付してもらえて安心しています。これからどこで生活するかはまだ迷っています」と話していました。

珠洲市では26日までに3900件余りの家屋の調査を終えていて、ほかの9つの地区でも順次、証明書の交付を始めたいとしています。