トランプ氏に123億円の賠償命じる評決 名誉毀損で NY連邦地裁

アメリカのトランプ前大統領から性的暴行を受けたにもかかわらず、トランプ氏にうそつきよばわりされ、名誉を毀損されたとして、元コラムニストの女性が損害賠償を求めていた裁判で、ニューヨークの連邦地裁の陪審は訴えを認め、トランプ氏に対して8330万ドル、日本円でおよそ123億4000万円の支払いを命じる評決を下しました。

アメリカの元コラムニスト、ジーン・キャロルさんは、トランプ氏が大統領在任中の2019年、回顧録などで、1990年代にニューヨークの高級デパートでトランプ氏から性的暴行を受けたと告白しました。

しかし、トランプ氏はそれを認めず、本を売るためのうそだなどと繰り返し批判したことから、キャロルさんは名誉毀損にあたるとして、2400万ドル以上の賠償を求めて訴えを起こしていました。

26日、連邦地裁の陪審はキャロルさんの訴えを認め、トランプ氏に対して、8330万ドル、日本円にしておよそ123億4000万円の支払いを命じる評決を下しました。

これに対し、トランプ氏は自身のSNSに、「完全にばかげている!評決には全く同意しない。バイデン大統領が指示した政治的迫害だ」と投稿したうえで、上訴する意向を示しました。

トランプ氏はこのほかにも4件の刑事裁判や、別の民事裁判を抱えていて、選挙戦の合間に裁判所に出廷する異例の事態となっています。