【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(1月27日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる26日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナとは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

“バイデン政権新たな支援の戦略をまとめている” 米有力紙

アメリカの有力紙は、ウクライナ支援をめぐってバイデン政権が、ロシアからの領土の奪還を目指すよりも新たな侵攻を食い止め、長期的に戦闘能力と経済の強化を目指す新たな支援の戦略をまとめていると報じました。

これは有力紙ワシントン・ポストがバイデン政権の複数の高官の話として伝えたものです。

それによりますと、ウクライナヘの最大の支援国アメリカのバイデン政権は、ウクライナ軍が領土の奪還を目指して去年開始した反転攻勢で目立った戦果が得られていないとした上で、領土奪還よりもロシア軍の侵攻を食い止めるための新たな支援の戦略をまとめているとしています。

この中では、長期的にウクライナの戦闘能力と経済の強化を目指すとし、強いウクライナ軍を構築し、産業や輸出の基盤も立て直していくということです。

また、新たな戦略は、ウクライナ支援でアメリカが過度に負担を負っていると不満を示しているトランプ前大統領がことし秋のアメリカ大統領選挙で再選される可能性も念頭に、「支援を将来的に保証するものだ」とする政府高官の話も伝えています。

一方、ロシア国防省が今月24日、ロシア軍の軍用機がウクライナ側の攻撃で撃墜されたと発表していることについて、ウクライナの当局は、軍用機に搭乗していたウクライナ人の捕虜だとする65人分の名簿をロシア側が提供してきたと発表しました。

ただ、地元メディアによりますと、ウクライナ国防省のブダノフ情報総局長は「現時点で軍用機にそれだけの人が搭乗していたという証拠はない」と述べ、慎重に分析を続けていく考えを示しているということです。

プーチン大統領 ロシア軍用機 “ウクライナによって撃墜”

ロシアのプーチン大統領はウクライナ人の捕虜を乗せたとされるロシア軍の軍用機の墜落について、「明らかに彼らがやった」と述べ、ウクライナの防空システムによって撃墜されたと主張しました。

一方、ウクライナ側は国際的な調査の実施を求めています。

ロシア国防省は24日、西部のベルゴロド州で、ロシア軍の軍用機がウクライナ側の攻撃で撃墜され、捕虜となっていたウクライナ軍の兵士65人など、搭乗していた全員が死亡したと発表しています。

軍用機の撃墜について、ロシアのプーチン大統領は26日、ロシア第2の都市サンクトペテルブルクで開かれた学生らとの会合で言及し、「故意なのか、過失なのかはわからないが、明らかに彼らがやった」と述べ、ウクライナの防空システムによって撃墜されたと主張しました。

プーチン大統領はウクライナ側から発射されたミサイルは2発で、アメリカ製かフランス製のものである可能性が高いとして、ロシアの当局による捜査結果が2、3日のうちに明らかになるだろうという見通しを示しました。

一方、ウクライナ側は墜落への関与については明言しておらず、国際的な調査の実施を求めています。