新潟 上越 能登半島地震 津波が高さ最大5.8mまで到達か 気象庁

能登半島地震では各地に津波が到達していますが、新潟県上越市では最大5.8メートルの高さまで達していたとみられることが気象庁の現地調査で分かりました。
一方、津波計を設置している石川県の珠洲市長橋町と輪島市の輪島港では津波の浸水の跡は確認できず、気象庁は地盤の隆起が影響した可能性があるとしています。

能登半島地震では北海道から九州にかけての日本海側の各地に津波が到達し、専門家による調査で、石川県では4メートルを超える高さまで駆け上がったとみられています。

気象庁の機動調査班は1月11日から20日にかけて、石川県と新潟県、富山県の19か所で建物などに残された津波の痕跡を調査しました。

その結果
▽新潟県上越市の船見公園では高さ5.8メートルの高さの階段に、津波が運んできた漂流物が残されていました。

このほか、津波の目撃証言や建物に残された漂流物、植え込みの変色などといった津波の痕跡から
石川県では
▽能登町の白丸で高さ4.7メートル
▽珠洲市飯田港で高さ4.3メートル
▽新潟県佐渡市羽茂港で高さ3.8メートル
▽富山県朝日町の宮崎漁港で高さ1.4メートルに達していたとみられることも分かりました。

一方、津波計を設置している
石川県の
▽珠洲市長橋町と
▽輪島市の輪島港では
津波の浸水の跡は確認できませんでした。

これらの観測点では地震による地盤の隆起が確認されていて、気象庁は隆起が影響した可能性が考えられるとしています。

これまで気象庁が発表した津波計の観測記録より大幅に高い値が確認されたことについて、気象庁は「沿岸に設置した津波計はふだんの海面からの高さを示した値で、内陸に津波が押し寄せたり駆け上がったりした際にはそれより高くなることがある。津波警報を見聞きしたら、直ちに高いところへ避難して命を守ることを再確認してほしい」としています。