大相撲初場所13日目 関脇 琴ノ若が照ノ富士に敗れ 2敗が3人に

大相撲初場所は13日目、1敗で単独トップの関脇 琴ノ若は2敗の横綱 照ノ富士に敗れました。
これで26日勝った大関 霧島を加えた3人が2敗で並びました。

初場所は12日目を終えて、1敗の琴ノ若を、横綱 照ノ富士と、霧島と豊昇龍の大関2人が2敗で追う展開となっていました。

26日は、この上位4人の直接対決が組まれ、琴ノ若は照ノ富士と対戦しました。

琴ノ若は立ち合いで右を差しましたが、照ノ富士が固めた左をこじあけられず、逆に照ノ富士に右を差されるとそのまま寄り切られて2敗目を喫しました。

一方、綱とりがかかる霧島は豊昇龍との大関対決に臨みました。

お互いにまわしを取り合う展開となり、霧島は相手の体をつり上げ、足首のあたりに足をかける「二枚蹴り」で勝ちました。

幕内で「二枚蹴り」が決まり手となったのは平成26年の初場所以来、10年ぶりです。

この結果、13日目を終えて1敗がいなくなり、
▽照ノ富士、霧島、琴ノ若の3人が2敗でトップに並び、
▽星の差1つの3敗で豊昇龍が続く展開になりました。

中入り後の勝敗

▽宝富士に十両の東白龍は東白龍が「突き出し」で勝ちました。
宝富士は負け越しました。

▽隆の勝に新入幕の大の里は大の里が「押し出し」。

▽友風に佐田の海は佐田の海が「押し出し」。

▽玉鷲に美ノ海は玉鷲が「押し倒し」で勝ち越しました。
美ノ海は負け越しです。

▽琴勝峰に明生は明生が「突き落とし」で勝ち越しました。

▽御嶽海に新入幕の島津海は島津海が「送り出し」。
御嶽海は負け越しです。

▽王鵬に平戸海は王鵬が「押し倒し」で勝ち越しました。

▽武将山に湘南乃海は湘南乃海が「突き落とし」。

▽竜電に遠藤は遠藤が「すくい投げ」。

▽剣翔に正代は取り直しの末に剣翔が「はたき込み」で勝ちました。

▽豪ノ山に26日から再出場の朝乃山は朝乃山が「小手投げ」で勝ち越しを決めました。

▽一山本に阿炎は阿炎が「突き出し」で勝ちました。
一山本は負け越しです。

▽翠富士に妙義龍は翠富士が「巻き落とし」。

▽金峰山に熱海富士は熱海富士が「押し出し」。

▽若元春に阿武咲は若元春が「押し出し」。

▽翔猿に宇良は物言いがつきましたが軍配どおり宇良が「寄り切り」ました。

▽錦木に大栄翔は錦木が「引き落とし」。

▽霧島と豊昇龍の大関どうしの一番は、霧島が「二枚蹴り」で2敗を守りました。
豊昇龍は3敗に後退です。

▽横綱 照ノ富士に琴ノ若は照ノ富士が「寄り切り」で琴ノ若に勝ってともに2敗で並びました。

大関 霧島 決まり手「二枚蹴り」 幕内では10年ぶり

大関どうしの一番で霧島が豊昇龍に決めた二枚蹴りは相手の体をつり上げ、足首のあたりを外側から蹴って同時にひねりながら倒す決まり手です。

幕内では平成26年初場所の9日目に時天空が翔天狼に決めて以来、10年ぶりです。

霧島は「全然覚えていない。流れだった」と話していました。

力士の談話

単独トップだった関脇 琴ノ若は2敗に後退しましたが、「切り替えてやるしかない。あしたしっかり集中してやる」と淡々と話していました。

勝って2敗を守った照ノ富士は「日ごとにできることを精いっぱいやってきているので、いい結果につながればいい。万全でもない中で、できることをやって結果も少し出ている。あと2日あるので精いっぱいとりたい」と手応えを口にしました。

ここまでトップを走ってきた琴ノ若については「今場所の相撲を見ても力がついているし、落ち着いて相撲が取れている。これからが勝負だろう」と話していました。

豊昇龍との大関対決を制し2敗を守った霧島は「最後の結果が大事なので、勝ったのがよかった。きのう、きょうと攻められたけど、最後勝っているし、いいと思う」と冷静に話していました。

敗れた豊昇龍は26日は取材に応じませんでした。

粂川審判部副部長“琴ノ若は一番は勝たないといけない”

大関昇進の議論を預かる日本相撲協会の審判部で副部長を務める粂川親方は、初場所の成績次第で大関昇進の可能性があるとされていた関脇 琴ノ若について、残りの2日間で「一番は勝たないといけない」という見解を示しました。

琴ノ若は14日目の27日、今場所、横綱昇進に挑んでいる大関 霧島との2敗どうしの対戦が組まれました。

また、上位では大関 豊昇龍とここまで対戦がありません。