岡山県警の50代交通部長 昇任試験問題漏えいの疑いで書類送検

岡山県警察本部で交通部長を務める50代の警視正が、部下の女性警察官に巡査部長への昇任試験の問題を事前に教えたとして、国家公務員法の守秘義務違反の疑いで書類送検されました。警視正は減給の懲戒処分を受け、依願退職しました。

書類送検されたのは、岡山県警察本部で交通部長を務める井上卓彦警視正です。

警察などによりますと、井上警視正は去年8月、部下の女性警察官に巡査部長への昇任試験の問題を事前に教えたとして、国家公務員法の守秘義務違反の疑いが持たれています。

警察によりますと、警視正は昇任試験の選考委員で、女性警察官に出題される可能性がある問題を複数教えたということで、このうち1問は実際に試験に出たということですが、警察は「合否に影響はなかった」と説明しています。

女性警察官が同僚に相談したことで漏えいが発覚し、警視正は調べに対し「合格してほしかった」などと話したということです。

また、警視正は去年6月ごろから9月ごろまでの間に同じ女性警察官に対しセクハラにあたる言動を繰り返していたことも分かり、減給の懲戒処分を受けて26日付けで依願退職しました。

岡山県警察本部の河原雄介本部長は「最高幹部職員として言語道断の行為で、深くおわび申し上げます。本件を重く受け止め、幹部職員に対する指導教養を徹底し、再発防止と県民の信頼回復に努めてまいります」というコメントを発表しました。