大阪湾でクジラの目撃相次ぐ 体長約12m 同じマッコウクジラか

大阪湾では、今月に入りクジラの目撃情報が相次いでいて、26日朝は大阪湾の大和川の河口付近でクジラ1頭が海面近くを泳いでいるのが目撃されました。大阪府は、同じマッコウクジラの可能性が高いとして、クジラとの接触事故が起きないよう、航行する船舶に注意を呼びかけています。

26日午前7時45分ごろ、大阪湾の大和川の河口付近でクジラ1頭が海面近くを泳いでいるのを、近くを巡視していた大阪府水産課の漁業取締船が確認しました。

大阪府によりますと、体長はおよそ12メートルで、マッコウクジラのオスとみられています。

26日午後4時ごろ、NHKのヘリコプターが上空から撮影した映像でも、時折、潮を噴き上げながら海面近くをゆっくり泳ぐ様子が確認されました。

大阪湾では今月12日以降、堺市や岸和田市の沖などでクジラの目撃情報が相次いでいて、大阪府はいずれも同じクジラの可能性が高いとしています。

大阪府はクジラとの接触事故が起きないよう、大阪湾を航行する船舶に注意を呼びかけています。

大阪府が対策会議

大阪湾でクジラの目撃情報が相次いでいることを受けて、大阪府は26日、吉村知事も参加して対策会議を開きました。

会議ではまず、府の担当者がクジラに関する目撃情報などの経過を説明しました。

それによりますと、▼今月12日に西宮市と芦屋市の市境の沿岸付近で「クジラが泳いでいる」という情報が寄せられたあと、▼今月17日には岸和田市や高石市の沖合で、▼今月22日には尼崎港や大阪の夢洲や舞洲の西側の海域でも泳いでいるのが確認されました。

今月23日と24日、そして26日は、大阪湾の大和川の河口付近にある堺市の堺港西泊地で泳いでいることが確認されているということで、会議では、クジラの位置などに関する情報収集とともに、船舶が接触しないよう注意喚起を行うことなどを確認しました。

また、クジラが弱っている可能性もあることから、府はクジラが死んだ場合の対応についてもあわせて検討を進めています。