日銀 12月の決定会合 議事要旨公表 緩和策の出口議論が活発に

日銀が先月開いた金融政策決定会合の議事要旨が公表され、委員たちの間で、今の金融緩和策を転換するタイミングや正常化を進めるための手段など緩和策の出口に向けた議論が一段と活発になっていることがわかりました。

日銀は先月19日まで開いた会合で、今の大規模な金融緩和策を維持することを決めましたが、26日、この会合の議事要旨を公表しました。

それによりますと、マイナス金利政策の解除を含む金融政策の転換のタイミングについて「春の労使交渉の動向をみてから判断しても遅くはない」などと判断までの期間に余裕があるという見方が複数の委員から出された一方で、別の委員からは「慎重に確認を重ねた結果、目標の実現を損なうリスクを避けるためにも、タイミングを逃さず政策の修正を図るべきだ」といった意見が出されていました。

また会合では、金融政策の正常化に向けた手段についても議論が交わされていて、委員から「長期金利の不安定化を避けるための緩やかな枠組みは残しておくことも考え得る」といった意見や「マイナス金利などを解除したあとも、当面は大幅な金融緩和を継続していく可能性が高い」といった意見も出ていました。

委員たちの間で、金融緩和策の出口に向けた議論が一段と活発になっていることが示されていて、ことしの春闘での賃上げの状況などを踏まえて日銀がどのような判断をするのかが焦点となります。