科学・文化

東アジア最古となるウミガメの化石 鹿児島 離島の地層から発見

鹿児島県の離島にあるおよそ1億年前の地層から日本を含む東アジアで最古となるウミガメの化石が見つかったと東京都市大学などの研究グループが発表し、ウミガメの仲間が世界に分布を広げた過程を探るうえで重要な発見だとしています。

見つかったウミガメの化石は、長さ2.5センチほどの首の骨の一部と、幅4センチ余りの甲羅の骨の一部です。

東京都市大学の中島保寿准教授などの研究グループが4年前に鹿児島県長島町の獅子島にあるおよそ1億年前の白亜紀の地層で発見しました。

CTスキャンなどで調べたところ甲羅の化石が骨どうしの接合面がゆるく柔軟性があることなどからウミガメの特徴と一致し、甲羅の長さが70センチ以上ある大型の個体と推定されるということです。

研究グループによりますと、最古のウミガメの化石は1億3500万年前のものが南米から見つかっていますが、白亜紀の後期にあたる1億年前のウミガメの化石が北太平洋から見つかるのは珍しく、国内だけでなく東アジアでも最古だということです。

このため、ウミガメの仲間が世界中の海に分布を広げた過程を探るうえで重要な発見だとしています。

中島准教授は「今回見つかった化石は断片的でこれだけでは種類を特定できないと考えているので、残りの骨やほかの個体の骨の化石がないか現地調査を続けたい」と話していました。

化石の発見者「見つけたことに感動 発掘を続けたい」

東アジア最古となるウミガメの仲間の化石を発見したのは、大阪在住の会社員、宇都宮聡さんです。

「サラリーマン化石ハンター」として知られ、「スピノサウルス類」の化石や、「サツマウツノミヤリュウ」と名付けたクビナガリュウの化石など、これまで多くの古生物の化石を発見しています。

今回の化石については、発見場所の鹿児島県にちなんで「サツマムカシウミガメ」という名前を提案しているということで、宇都宮さんは「石の塊をハンマーで割ったら中に骨の断面が見えて、大きな発見ではないかと気づきました。ウミガメは白亜紀の大絶滅を生き延びて今も生きているグループなので、その起源に近い最古級の化石を見つけたことに感動しています。鹿児島県の獅子島からはまだまだすごいものが出てくる予感がしているので、発掘を続けたい」と話していました。

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