大相撲初場所 12日目 関脇 琴ノ若が単独トップを守る

大相撲初場所は12日目、1敗の関脇 琴ノ若は平幕の阿武咲に勝ち、単独トップを守りました。また、横綱昇進に挑む大関 霧島など3人が2敗を守り、優勝争いが上位陣に絞られてきました。

初場所は11日目を終えて、1敗の琴ノ若を星の差1つの2敗で横綱 照ノ富士、大関 霧島と豊昇龍の合わせて3人が追いかける展開となりました。

このうち、次の大関候補の筆頭として期待される琴ノ若は3敗の阿武咲と対戦し、立ち合いで相手の鋭い当たりを持ち前の上体の柔らかさで受け止めて、タイミングよくはたき込んで勝ち、1敗を守りました。

2敗の力士のうち、霧島は幕内最年長39歳の玉鷲と対戦し、相手の力のある突き押しをタイミングよくいなしながら最後は「はたき込み」を決めて勝ちました。

また、照ノ富士は結びの一番で3敗の新入幕、大の里と対戦しました。

およそ10年ぶりとなった横綱と新入幕力士の対戦は照ノ富士が立ち合いから得意の右四つの形に持ち込み、豪快に「上手投げ」を決めて星を伸ばしました。

残る豊昇龍は平幕の隆の勝に押し込まれながらも右の下手を取り、豪快に投げて白星を挙げました。

この結果、12日目を終えて引き続き、
▽1敗で琴ノ若が単独トップに立ち
▽星の差1つの2敗で照ノ富士、霧島、豊昇龍の3人が追いかける展開となりました。

中入り後の勝敗

▽新入幕の島津海は、美ノ海に「小手投げ」で勝って勝ち越しを決めました。

▽王鵬に武将山は、王鵬が「押し出し」。

▽佐田の海に宝富士は、佐田の海が「寄り切り」。

▽友風に御嶽海は、友風が「寄り倒し」。

▽明生に妙義龍は、妙義龍が「はたき込み」で勝ちました。

▽平戸海に遠藤は、平戸海が「寄り切り」。

▽剣翔に金峰山は、剣翔が「寄り切り」。

▽一山本に翔猿は、翔猿が「押し出し」。

▽正代に湘南乃海は、湘南乃海が「小手投げ」で勝ちました。

正代は2場所連続の負け越しとなりました。

▽阿炎に翠富士は、阿炎が「寄り切り」。

▽琴勝峰に若元春は、琴勝峰が「寄り倒し」で勝って去年の初場所以来の勝ち越しを決めました。

▽熱海富士に錦木は、錦木が「寄り切り」。

▽宇良に豪ノ山は、宇良が「引き落とし」。

豪ノ山は幕内で初の負け越しとなりました。

▽阿武咲に琴ノ若は、琴ノ若が「はたき込み」で勝って11勝1敗と優勝争い単独トップを守りました。

▽大栄翔に竜電は、大栄翔が「はたき込み」。

▽大関 豊昇龍に隆の勝は、豊昇龍が「下手投げ」。

▽玉鷲に大関 霧島は、霧島が「はたき込み」。

▽新入幕の大の里に横綱 照ノ富士は、照ノ富士が「上手投げ」で勝ちました。

力士の談話

単独トップを守った関脇 琴ノ若は「落ち着いて取れた。体が動いてくれた自分のやるべきことをしっかりやる、そこは変わらない」と振り返りました。

13日目の26日は横綱 照ノ富士との一番が組まれ、「自分がやることをしっかりやるだけで誰が相手でも一緒だ」と話していました。

大関 霧島は2敗を守り「立ち合いでちょっと押し込まれてしまったが、体が反応した」と振り返りました。

26日、大関 豊昇龍との2敗どうしの対戦が組まれたことについては「絶対に負けないという気持ちだ。いつもどおりやることやっていくしかない」と意気込みを話しました。

照ノ富士は、横綱初挑戦となった大の里との対戦について「普通に落ち着いてやっていこうと思った。いいものを持っていると思う。一気に攻めるし、これから楽しみではないか」と振り返りました。

優勝争いについては「別に何もない。いいときに比べたらこのとおりの感じなので。まだ3日もあるから」とだけ述べました。

敗れた大の里は「結びの雰囲気は想像しておらず、頭が真っ白になった。上位陣と対戦させてもらっていい経験になっている。また対戦するときがあれば頑張りたい」と振り返っていました。

豊昇龍は10勝目を挙げたことについて「それは考えずに一日一番に集中してやりたい。ふた桁勝利よりも一番一番いい相撲を取りたい」と話していました。