春闘 全労連 10%以上賃上げ要求を決定“ストライキも辞さず”

ことしの春闘で労働団体の「全労連」はベースアップ相当分と定期昇給分とを合わせて過去最高水準となる賃金の10%以上の賃上げを求める方針を決めました。物価の高騰から働く人の生活を守るためとしてストライキの実施も辞さない姿勢で臨む方針です。

およそ70万人の組合員がいる労働団体の全労連、全国労働組合総連合は25日に都内で記者会見を開き、ことしの春闘の方針を明らかにしました。

それによりますと、非正規労働者を含むすべての労働者の賃金について、ベースアップ相当分と定期昇給分とを合わせて賃金の10%以上、月額にして3万円以上の賃上げを求めるとしています。

また、労使が協定を結ぶ企業内最低賃金は時給1500円以上、月額で22万5000円以上を求める方針です。

これらはこれまでで最も高い水準で、物価が高騰し実質賃金の低下が続いていることを踏まえ大幅な賃上げを要求することになりました。

全労連に加盟する組合では、去年の春闘では400回を超えるストライキを行っていて、ことしもストライキの実施を辞さない姿勢で臨む方針です。

全労連の小畑雅子 議長は「歴史的な物価高騰で生活を脅かされていて非正規労働者やケア労働者など、公共の維持に欠かせない労働者にとりわけしわ寄せがいっている。ずっと賃金が下がり続けてきた国から、賃金が上がる国に転換することを目指していて、労働者がみずから声をあげることで変えていきたい」と述べました。